三遠南信道・青崩峠トンネル着工式

南信州経済

[ 2019年 3月 18日 月曜日 15時25分 ]

 中央自動車道飯田山本インターから新東名高速道路浜松いなさジャンクションに至る「三遠南信自動車道」(延長約100キロ)のうち、飯田市南信濃と浜松市水窪の県境に位置する「青崩峠トンネル」(仮称、延長4・9キロ)の本線用トンネル(本坑)着工式が16日、飯田市南信濃のB&G海洋センターで開かれた。国土交通省飯田国道事務所によると、コンクリートプラントや濁水処理施設の設置に機械搬入と、掘削に向けた準備工が進められた後、本格的な掘削工事がスタート。計画工期は2023年3月24日までだが、地質などの状況により変更される可能性もあるという。

 式典には石井啓一国交相をはじめ、阿部守一長野県知事、牧野光朗飯田市長、鈴木康友浜松市長など、国交省や自治体関係者ら80人余りが出席。石井国交相は「全線開通に向けた大きな一歩。中央構造線に近接するもろい複雑な地質で難工事が予想されるが、安全第一に、一日も早い開通が迎えられるよう取り組んでいく」と話した。

 また、阿部知事は「リニア時代を迎える南信州地域、長野県にとって三遠南信自動車道の整備は極めて重要な事業」と強調。「完成すれば太平洋側へのルートが開かれる。歴史的にも交流深い地域だが、産業連携、観光交流、災害時の協力体制と、新たな形での連携交流が可能となる」と力を込め、早期の全線開通に期待を寄せた。

 同トンネルは、小嵐―水窪北インター(いずれも仮称)間5・9キロの青崩峠道路のうち約5キロを占め、三遠南信道の中で最長のトンネル。中央構造線の活動影響を受け脆弱(ぜいじゃく)化した岩盤が分布する青崩峠の西側を通過する。

 本坑の掘削工事に先行する形で、14年に調査坑の掘削工事がスタート。飯田、浜松の両側から掘り進められ、飯田側の工区2607メートルは昨年4月に掘削が完了した。一方浜松側は、3月14日時点で2407メートルのうち2234メートルまで進ちょくし、残るは173メートル。掘削速度は月に30~40メートルという。

 調査坑は高さ3・6メートル、幅員4・7メートルに対し、本坑は高さ6・5メートル、幅員9・5メートル。調査坑は本坑工事で発生した土砂などの運搬通路として活用される他、本坑開通後には非常用通路となる。

 国道152号、青崩峠の通行不能区間を解消し、南信濃―水窪間のアクセスを現状の30分から約6分に短縮する同トンネル。開通後は交流人口の大幅な増加に寄与し、地域の活性化が期待される他、災害に強い交通の確保や救急医療サービスの向上なども見込まれる。

 この日石井国交相は、三遠南信道のうち唯一の未事業化区間で、1日に水窪佐久間道路として新規事業採択時評価手続きに着手した、水窪―佐久間間(延長14キロ)に関し、14日に開いた事業評価部会において、「新規事業化が妥当」と判断されたことも報告した。

◎写真説明:右が調査坑 左が本坑の掘削箇所

  

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