伝統の柚餅子継承へ

南信州経済

[ 2020年 12月 1日 火曜日 15時21分 ]

 天龍村の元地域おこし協力隊らでつくるNPO法人「ツメモガキ」は今年、坂部地区で伝統の保存食「柚餅子(ゆべし)」の製造、販売に取り組んでいる。2018年3月に解散した村柚餅子生産者組合で長年にわたり組合長を務めた関京子さん(85)から指導を受け、伝統の味を継承する。

 同組合は、当時村区から消えかけていた伝統食を後世に残したいと1975(昭和50)年に発足した。最盛期には10人余りの組合員で年1万個を生産したが、過疎化、高齢化の影響で徐々に組合員が減少。生産体制の維持ができなくなり、18年に解散した。

 組合解散前から関さんの柚餅子づくりに携わってきた同法人のメンバーは、「冬祭りと柚餅子があるからこそ坂部地区が維持されている。この二つが無くなれば、地域も無くなってしまう」との思いに触れ、継承を決意。村澤葉花さん(26)は「関さんの熱い思いに、少しでも応えることができれば」と意気込む。

 関さんは「組合を解散してからも『柚餅子が忘れられない』と求めていただいたが、応えられないことが悲しかった。若い人たちが作ってくれることが本当にうれしい。この時期に柚餅子を作ることのできる幸せをかみしめている」と笑顔を見せた。

 今年は約200個の生産を予定。果肉をくり抜いたユズの皮を器に、特性の練りみそやクルミを詰め込んで蒸し、3~4カ月ほどのもみ作業を重ねながら日陰干しする。熟成が終わる来春を待ち、同法人のオンラインなどで販売を計画する。

◎写真説明:関さん(右)と柚餅子をつくるメンバーら

  

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