南信州うまいものサミットで丸西産業の山下社長が講演

南信州経済

[ 2016年 2月 27日 土曜日 11時37分 ]

南信州うまいものサミット

 南信州特産加工開発連絡会、県下伊那農業改良普及センター主催、2016南信州うまいものサミット(食と農の交流会)が25日、飯田市追手町の飯田合同庁舎で開かれた。

 南信州の地産地消、地域活性化、六次産業に先進的に取り組んでいる農産加工集団(会員26団体)などから約100人が参加。連絡会の総会に続いて、研修会を開き、時代の流れに合わせて業態を変えながら全国展開して発展を続ける丸西産業(本社・松尾明)の山下大輔社長から「時代の流れを読むものづくり~食文化の未来を見つめ、新しい時代を創造する~」と題して講演を聞いた。

 同社は、明治10年に松尾八幡で久堅和紙の問屋として創業したが、洋紙の時代になり明治末期から肥料・農薬販売を始めた。戦時中は統制経済で事業を中断していたが、昭和22年に再開。40年代に養蚕業から果樹生産転換に伴い営農指導を強化した。

 50年ごろから減反政策で農業成長が弱まると、高原野菜で一番肥料が売れている川上村へ平成元年に支店を設立し、農業資材から野菜流通へと変わった。山下社長は「会社が変わった大きなきっかけは、4軒の農家との出会い。話をする中で、レタスやキャベツの味がおいしくなくなった。もう一度土づくりから始めなければと有機質肥料を畑に入れて農業法人を設立し、コンビニ向け(業務用)に定価で販売する契約栽培を開始。当社も一緒になって事業を応援した」と説明した。

 レタスなどのリレー出荷体制は茨城、熊本、鹿児島の生産者同士のネットワークにより365日の出荷体制が完成。毎日1万ケースを出荷し、売上はレタス50億円、キャベツ15億円に上る。山下社長は「今まで産地は競争競合していたが、これからは連携していく時代。ネットワークで結んでいく作業が必要になる。東京の方がビジネス環境はいいが、飯田もリニアで距離感が縮む時代になる。連携しながら一つのビジネスを組み立てていくことが重要になってくる」と述べた。

 地元でも泰阜村で多摩川精機や村と共同出資して農業法人を設立し、トマトと市田柿のテストプラントをつくるなど、新しい農業ビジネスを展開する。

 同社が目指している農産物の加工販売について、山下社長は「平成10年にカットフルーツ工場を設立したが、最初の10年間は赤字続きだった。利益が出るようになったのはここ5年。コンビニに納品できるようになってごろっと変わってきた。日本の食文化はコンビニがイニシアティブを握る時代。お客さまとの距離は、宅配システムとインターネットで玄関口まで届く時代になり、どんどん短くなっている」と指摘。

 「飯伊の農産物や農産加工品を中国などに輸出する時代が来る。味・旨味・甘味・酸味のバランスがキーワード。リニアが開通すると都会との距離感が近くなる。タイムリーな情報に機敏に対応できる時代が来る。情報と現場をコラボしていくことが重要。ネットで入ってくる情報を活用しながら、産地がお客のためにつくれるかが勝負。誰のために作るかターゲットを絞り、付加価値をつけていく。売れなかったらなぜかと考え改善していく。やり続けること。諦めない」と語った。

  

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