南信州アルプスフォーラムがリニア将来ビジョンの提言発表

南信州経済

[ 2011年 1月 19日 水曜日 10時32分 ]

 南信州アルプスフォーラム(松沢徹会長)は18日、飯田市高羽町の人形劇場で記者会見し、リニア新幹線の現駅併設を見据えた将来ビジョンへの提言を発表した。既存インフラへの有効性や地価への影響を調査した上で、行政施設や文化など都市機能が中心に集積した「コンパクトシティー」の実現が必要不可欠と訴えた。

 現駅併設の根拠の一つとして挙げたインフラ関連では、羽場大瀬木線の開通によるインターへのアクセス改善や、地元地域が取り組む座光寺パーキングエリアへのスマートインター設置を見据え「道路インフラはかなり良くなる」と指摘。JR東海が飯田下伊那地域への中間駅について、飯田市以北の郊外への設置を想定していることを示唆している点について、「北部地域の新たな道路整備では、買収費用だけで数百億単位かかるとの我々の研究結果も出ており、社会保障費の増大を考えれば、新たな税金投与が簡単にいかない時代がきている」とした。

 また地価への影響でも「過去であれば、新たな駅設置により周辺地価の上昇が見込まれたが、近年では必ずしも駅設置イコール地域発展、地価上昇には結び付かない」と強調した。

 その上で、現駅併設による「小さな世界都市」づくりに向け、地域資源の再考による魅力づくりをポイントに提示。居住や学び、産業発展、環境などの各視点に基づいた取り組みの有用性を指摘し、南信州を中心市街地、居住地域、中山間地域、山岳地域の4つのゾーンに分類、周辺地域との有機的連携の重要性を訴えた。

 会見で中田勝巳運営委員は「人口減少、産業や都市構造の変化から郊外駅のリスクをひしひしと感じる。既存のインフラをいかに有効利用するかが大事であり、これまでのまちづくりの延長線上で進めていくべき」と述べた。

 3年越しでまとめた今回の提言は、5月の総会で行政に向けて発信する方針。中田運営委員は「さまざまな問題意識も含め、中山間地域をどういうふうにしていきたいかを考えるきっかけになれば」と話した。

  

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