「けいざい異業種交流会」新春放談会

南信州経済

[ 2016年 2月 1日 月曜日 13時40分 ]

 南信州新聞社が地域経済の振興を目的に展開する「けいざい異業種交流会」の新春放談会は29日、飯田市上殿岡の「湯~眠」で開いた。放談会では、多摩川精機(飯田市大休)の萩本範文副会長が、「航空機産業と飯伊地域の未来」と題し講演した他、参加者10人による恒例の新春スピーチが行われ、他業種の現状や今後の展望などについて情報を共有。産業づくり、人づくり、地域づくりにそれぞれの立場でまい進していくことを誓い合った。

 講演で萩本さんは、発起人として2006年から取り組む飯田航空宇宙プロジェクトや、多摩川精機の民間航空機事業の歩みなどを紹介した。

 「蚕糸産業をはじめかつて地域の基盤をなした産業が次々と新興国にシフトしていったように、精密機械産業でも同じことが予想される。今から自前で新しい産業をつくらなければならない」と、地域の製造業が持つ既存技術と類似性・共通性があること、技術、ノウハウの応用が可能であること、今後大幅な需要増が予測される成長産業であることなどから航空宇宙産業に着目。地域を挙げて新たな産業の創出に取り組む必要性を訴えるとともに、先導役を務めてきた。

 提唱から10年、同プロジェクトは、地域内企業間の信頼・協力風土や連携体制の構築をはじめ、航空宇宙産業クラスター拠点工場の建設による一貫生産体制の構築、アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区への参入などの成果を上げ、多摩川精機も着実に事業規模を拡大している。

 今後プロジェクトを発展させるためには、「産業界があり大学があり、もう一つその間をつなく試験場が欠かせない。大学で生み出された技術を翻訳し、現場で使える技術にして渡す機能、県立の工業試験場のようなものが必要。かつて上田には蚕糸試験場、岡谷には精密工業試験場があり、地場産業として発展した。次は飯田に航空機システムの大学や試験場をつくり、地域の技術力を先鋭的に上げていければ、本当の意味での航空機産業集積地といえるようになる」と力を込めた。

 さらに、福井県の繊維産業や組み紐産業などが航空機部品に挑戦している事例などを紹介し、「『航空機部品なんて自分たちに関係ない』と思うかたも多いかも知れないが、航空宇宙産業には多様な産業を引き込む力がある。発想一つでいくらでも応用の可能性がある。あとは挑戦するかしないかだけ」と訴え、新しいプレイヤーの参画を期待した。

  

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