南信濃振興公社がトラフグ料理提供へ

南信州経済

[ 2018年 10月 23日 火曜日 16時40分 ]

塩化物温泉水で大きく育った遠山郷のトラフグ

 遠山郷温泉「かぐらの湯」の温泉水を使ってトラフグを試験養殖している飯田市南信濃振興公社は23日、コース料理として一般への提供を12月1日から開始する、と発表した。事業着手から試食会は何度かあったものの販売するのは初めて。公社の山崎徳蔵理事長(69)は「ようやくここまでこれた。遠山郷の産業に育て、ひいては飯田市全体の地域産業に発展させたい」と語る。

 山にいながら海のフグを育てようと、2011年から実用化に向けて事業着手した。ナトリウム・カルシウム塩化物温泉水を活用し、温泉近くに設けた試験養殖施設で稚魚から育てている。

 昨年2月、これまでの経験をもとに汚泥による病害などを防ぐため、新たに大型の水槽2基を増設。もとからある2基と合わせて飼育数の増加にも努め、今期の一般提供を目指してきた。

 トラフグは水温変化に敏感なため、気温が上昇する夏場は施設近くでくみ上げた地下水を使い、冬場は温泉の水温を活用して一定の温度を維持。環境の安定化に注力した。養殖の管理と温泉施設内にある食事処「味ゆ~楽」の料理長を務める牧内厚達さん(48)は「年間を通してほぼ毎日、水温から餌やりに気を配った。フグの顔色を見て大事に育ててきた」と振り返る。

 現在は愛知県田原市伊良湖町から稚魚を購入して約350匹を養殖。販売提供できるフグは重さ1キロ超になり、水槽内を優雅に泳ぐ姿から名前も「秘境遠山の神ふぐ」と名付けてブランド化を目指す。

 料理の提供は12月1日からで、11月20日から予約受付を開始する。ふぐ刺しや鍋、揚げ物、茶碗蒸し、フグ皮の酢の物などに加え、遠山地鶏や信州サーモンも楽しめる内容で、価格は1万円前後を検討している。

 牧内料理長は「遠山の水と空気で育った味を楽しんでもらいたい」と話している。4人から予約可能。予約受付時間は木曜日を除く月~金までが午前11時~午後2時、午後5時~同7時。土日は午前11時~午後7時まで。問い合わせは「味ゆ~楽」(電話0260・34・5455)へ。

  

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