台湾に阿智の木材を

南信州経済

[ 2014年 1月 12日 日曜日 10時02分 ]

 台湾で農業利水事業を進めた日本人技師、八田與一氏(1886~1942年)の功績をたたえる台南市の記念公園内に、阿智村の木材を使った日本家屋のモデル住宅が建設されることになり、10日に事業に携わる3人と同村の林業関係者らとの意見交換会が村コミュニティ館であった。

 東日本大震災の義援金として200億円以上を拠出した台湾に感謝しようと、日台の絆を強める活動を展開する元衆院議員の愛知和男さん(76)を窓口に進めている取り組みで、台湾に南信州産材を使った木造住宅を普及させる計画も進められている。

 村民グループを通じて阿智村の木材や地域の魅力に着目したプロジェクト関係者は、「日本一星が美しく見える村」の木材として売り出す方針で、木材を超低温乾燥させる施設は同村春日に設ける。

 意見交換会には愛知さんと建築デザイナーの近藤豊三郎さんらが出席。近藤さんは「台湾で主流の鉄筋コンクリートは、周囲を海に囲まれた環境には適さないと認識されるようになり、かつては見向きもしなかった木造住宅の導入が大学などで検討されている」と台湾の状況を説明した。

 台湾政府が主催した講演で計画を話したところ、現地の反響は大きかったとし、「いずれは阿智村などの木材で年間300棟の住宅を台湾に造るよう、年内に計画の骨格を固める。積極的に考えて」と協力を求めた。

 村内で自伐林業に取り組む智里西製材クラブのメンバーは「事業が本格化したら地元だけでは対応できないので、森林組合と連携しながら取り組めたら」と応じた。

 「阿智材」の輸出をきっかけにした台湾との交流はインバウンドや農業、薬草栽培などの分野にも波及させる構想もあり、懇談会には村議や観光、農業、飯伊・根羽両森林組合の関係者も出席した。  村議会の高坂美和子議長は「夢のある話。勉強して力を借り、自然を誇れる村にしたい」と話した。

  

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