名桜巡り「少しでも和んで」

南信州経済

[ 2020年 4月 4日 土曜日 14時47分 ]

 地域連携DMOの南信州観光公社(飯田市)は1日、地域の桜を巡る「南信州名桜ツアー」を行った。新型コロナウイルスの感染拡大が観光業にも影響し、先行きは見通せない状況。それでも「名桜を見て少しでも和んでもらえたら」と企画し、感染予防を徹底。高橋充社長(52)は「正直迷うところもあったけど、喜ぶ姿にはうれしく思った」と話した。

 見ごろを迎えた桜を目当てに、例年だと、この時期は中京方面などから多くの観光客が訪れる。旅行会社もさまざまな企画を用意し、南信州公社が取り扱うツアーだけでも2000人に及ぶ。

 しかし、今年は新型コロナの影響で大幅に縮小。問い合わせも例年の10分の1ほどという。

 観光業にも危機感が広がる中、公社はあえて名桜ツアーを企画した。そこには「灯をともし続けたい」との思いがあり、催行最少人数に達しなくても実施することを決めた。

 参加者は県内外の3人のみだったが、7時間ほどの行程で阿弥陀寺、専照寺、黄梅院、桜丸御殿、小笠原書院、古川家、興徳寺などを巡った。ツアーには公社の桜守を務める橋本悦子さんも同行した。例年だとこの時期は連日のようにガイド役を担うが、今年はこの日が最初とあってうれしそうに専門知識を披露していた。

 あいにくの雨となったもののどこも桜は満開で、県外から夫婦で参加した男性(76)は「桜以外の地域の魅力も知ることができた」と満足げに語った。

 新型コロナの終息の時期がずれ込めば、影響がさらに大きくなることも予想される。高橋社長は「こういった時だからこそ、できることがある」と前向きに受け止め、新型コロナの終息後に向けて準備を進めている。

◎写真説明:小笠原書院を訪れるツアー客ら

  

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