品川に飯田の拠点誕生 ブックカフェで情報発信

南信州経済

[ 2015年 8月 22日 土曜日 10時21分 ]

 東京都品川区の旧東海道沿いに今月上旬、飯田市や飯田観光協会が首都圏の新たな情報発信拠点に位置付けるブックカフェ「KAIDO」が誕生した。店内のスペースを借り、主には人の魅力に焦点を当てた市の情報展示やPRイベントを開催。利用客たちに飯田への関心を寄せてもらう。来訪ツアーも企画し、飯田のファンや応援団、交流人口の拡大につなげていく。

 KAIDOは空き店舗を活用し、北品川商店街協同組合や旧東海道品川周辺まちづくり協議会、地元のまちづくり会社「しながわ街づくり計画」などが協働で取り組む事業で、書店とカフェが融合した交流の場。「旅と街道」をテーマに、全国各地の情報を発信する。1万5000冊の蔵書をそろえ、展示コーナーやイベントスペースもある。「こだわりの旅」を求める30代女性が客層のメーンターゲットという。

 市と同協会は2027年のリニア中央新幹線の開業を見据え、起点駅となる品川を拠点とした首都圏へのPR・交流事業「南信州へおいでなんしょ!プロジェクト」を13年度から展開。品川の商店街における南信州の農産物の直売、首都圏在住の大学生でつくる「南信州サポーター」と協働したPR活動などに取り組んでいる。

 関係者間の交流が深まる中で、KAIDO事業への参画も決定した。市観光課はKAIDOを活用した①飯田市情報の提示(飯田への興味・関心の誘導)②ワークショップなどPRイベントの開催(飯田の日常イメージの喚起)③実際に飯田を訪れるツアー(継続的な飯田ファン・パートナーづくり)―のサイクルを描き、市や南信州の取り組みに対する首都圏の共感・協力・協働者を獲得していきたいとしている。

 本年度の店舗内使用料として、市は18万円余を支出する。店内のテーブルや客席用の椅子などは、市がPRを兼ねて市産のヒノキやサクラを使った備品を無償で貸与する。展示コーナーには現在、市内の若手クリエーターや職人の写真とメッセージ、市にちなんだ写真集や書物、伝統工芸の水引のオブジェなどが並ぶ。飯田にちなんだ商品の販売もしている。

 6日のオープニングイベントには市の関係者らも出席した。夜にはPRイベント「飯田人と語らう夕べ」が店内で開かれ、利用客ら15人が参加。同市出身の歌手の小沢亜貴子さんや市内のバリスタ、市職員らと会話を楽しみ、飯田の魅力や味覚などに触れた。

 アンケートのうち「飯田のどんなところに関心を持ったか」の質問には「焼肉」「人とのふれあい」などの回答が寄せられた。「行ったことがないので、今回をきっかけに夏休みの旅先の一つとして考えたい」(品川区40代女性)、「地元愛がある皆さんが素敵。東京出身者としてうらやましい」(同30代女性)の声もあった。

 飯田観光協会は9月12、13日にKAIDOの利用客らを対象にした同市への1泊2日の交流ツアーを予定している。

  

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