地域経済振興フォーラム飯田会議

南信州経済

[ 2017年 2月 21日 火曜日 15時13分 ]

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 飯田商工会議所、飯田市、中心市街地活性化協会などでつくる地域経済振興フォーラム実行委員会(委員長・柴田忠昭飯田商議所会頭)主催の「第1回地域経済振興フォーラム飯田会議~技術革新と信州飯田の新産業」が20日、飯田市内で開かれた。

 前経済再生担当大臣の甘利明衆院議員による基調講演をはじめ、経済産業省関東経済産業局の藤井敏彦局長による基調報告、「高速鉄道・道路網整備と信州飯田の産業」をテーマとした公開討論などを通じ、リニア新幹線や三遠南信自動車道の開通時代を見据えた新産業の創出など、地域経済振興策の方向性について議論を深め、意識の共有を図った。

 甘利氏は「日本のイノベーション・パワーと日本経済振興」と題し講演し、グーグルやアマゾン、アップルなどを例に、産業振興には国際基準となる「メガプラットフォーム」を作り上げる必要があると強調。「今の日本企業は国際基準に合わせようとしているが、自分の基準を国際基準にするという発想が必要」と呼び掛けた。

 また、日本がメガプラットフォームを握る可能性のある分野として「医療・介護の情報」を挙げ、「デジタル化しAIと連動させることで、病気の予防法や最適な治療法、特効薬などが瞬時に分かるようになる」とし、「何としても日本がプラットフォームを握りたい」と力を込めた。

 さらに、「世界を変えるようなイノベーションは、大学など研究機関による基礎研究と、企業の実用化研究とのコラボレーションによって初めて起きる。日本をイノベーションに最も適した国とするため、この大学と企業をつなぐ仕組みの構築に向け、動き出している」と話した。

 公開討論には、基調報告を行った藤井局長、牧野光朗飯田市長、萩本範文多摩川精機副会長、原勉飯田ケーブルテレビ社長が参加。月刊ニューメディア発行人の天野昭さん司会のもと、意見を交わした。

 牧野市長は、旧飯田工業高校を活用した知の拠点構想を中心に、研究者らが活動しやすい環境を生かした「田園型の学術研究都市」を目指すとし、「航空機以外にも、環境、食品、メディカルバイオなど、さまざまな次世代産業の可能性がある」と強調。また、3月に実施される「インバウンド民泊」事業に触れ、「世界80カ国から128人が訪れる大きな事業だが、さまざまな人の協力により実現に至った。こうした人的ネットワークがこの地域の大きな強み」と話した。

 萩本さんは、「技術開発型地域を目指し、全国の研究者らを呼び込もう」と有志らと取り組み、4月にスタートする「バイオビレッジ構想」をはじめ、信州大学航空機システム共同研究講座に加え、デザイン工学科を設け、技術にデザインを加味することで世界に切り込む構想などを紹介。デザインに絡め、リニア新幹線の天竜川に架かる橋りょうを「世界の各地にあるような、橋だけで観光客を呼べるような構造、デザインにできないか」と提案した。

 原さんは「SNSなどを見ても、思いのほかリニアと飯田を関連させた発信が少なく、話題になっていない現状がある。約2800社の飯田商工会議所会員の横のつながりやそれぞれの得意分野を生かしながら、もっと地域を発信していく必要がある」と指摘。また、多様な人材を積極的に活用する「ダイバーシティ」が地域の活力につながると、多様な人を受け入れていく必要性も説いた。

 藤井局長は「人を引きつけるのは、その地域に暮らす人たちがどんな理念や価値観を持っているか。地域の中にいると当然のことのように思い難しいが、まずは自分らしいものをとらまえて語っていくことが出発点。新しいものに頼るのではなく、今あるものをどう語るかが大切」と話した。

  

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