多摩川精機 中国に初の自社工場、障害者雇用目的に新会社も

南信州経済

[ 2011年 1月 11日 火曜日 16時49分 ]

 7日、飯田市錦町のシルクプラザで開いた多摩川精機協力会(坂上隆紀会長)の賀詞交歓会で、萩本範文社長は、昨年、中国蘇州に創業した海外工場「多摩川精密電機(蘇州)」や、同じく12月中、障害者雇用を目的に同市毛賀の第2事業所内に設立した「多摩川リンクス」など新たな試みを含めた近況報告を行った。

 同社の海外初となる自社製造工場の多摩川精密電機(蘇州)は、上海市の北側に隣接した太倉市に設立。昨年9月に設立し、その後、工場の改修、製造ラインの構築を進め、同12月30日に関係者ら約120人が参加して創業記念祭を開いた。主に中国市場向けの生産用モーターやセンサーを製造し、エンコーダ、小型サーボモーター、大型サーボモーターの製造を1月中旬から開始する。萩本社長は年頭あいさつで「我が社もグローバル企業の仲間入りができたと思っている。不自由はあるが、外国籍のみなさんと一緒に仕事のできる会社になってきた」と述べた。

 また障害者雇用を目的に、昨年12月に設立した「多摩川リンクス」は、常務の萩本博氏が社長を務め、現在までに2人の障害者を雇用。同社間接業務に携わっている。「社会への貢献、義務だと思って作った会社。育てていただいた地域への恩返しとして、温かく見守ってもらいたい」とした。

 同社年売上高は322億円。仕事量は回復したものの、市場価格は下がり、収益率が急速に悪化したことを機に、第2事業所に資材部を復活させる一方、海外調達への道を開く改革を実施した。第2事業所はモバイル工場と位置付け、飛行機、鉄道、車の3つの乗り物を同じ工場、同じフロアで生産。「世界中見渡しても類希な工場と自負し、注目されている。どうしてもこの工場を成功させなければならない」と強調し、今年度から生産技術に属していた試作課を研究所へと組織変えした。

 地域問題についても触れ、リニア中央新幹線では「いよいよルート問題は決着し、次は飯田駅舎をどこに作るかという問題に移ってきた。まもなく最終ルートが決まると思う」とした上で、「まだまだ先の話のように思うが、そうでもない。意外とすぐ先のことかもしれない。飯田が東京の山手線の中に組み込まれるときが間もなくくる。多摩川精機はその特別な町に本社を置く特別な会社。グローバルと飯田という特別な町をどう結び付けていくのか。そこにどんなチャンスが巡ってくるのか」と語った。

  

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