天龍峡に新工場立地へ 「一球」と地権者組合が調印

南信州経済

[ 2015年 7月 11日 土曜日 10時01分 ]

 プロ野球のキャラクター商品の製造・販売を手掛ける「一球」(本社・東京都中央区、原田睦巳社長)が飯田市の「天龍峡エコバレー川路地区」に新工場を建設することが決まり、10日に企業立地に関する調印式が同市役所であった。

 用地はJR飯田線川路駅北側の約5200平方メートルで、新工場は鉄骨平屋建て約2750平方メートル。9月に着工し、早ければ年内の完成と引き続きの稼働を目指す。

 同社は読売巨人軍や阪神タイガースなど国内主要球団と取引があり、応援用のメガホンやバット、Tシャツ、タオルなどを製造、販売する。アパレル関連グッズの生産増や業務拡大に伴い、四国工場(香川県丸亀市)が手狭になる中、新工場の建設を決定。施設規模は四国の約2・5倍を見込む。

 原田社長は泰阜村の出身。「地元貢献」の思いとともに「日本の中心に位置し、関西、関東の両方面へ発送するにも利便がいい」点が工場立地の決め手になったという。天龍峡エコバレーは三遠南信道の天龍峡インターに近く、中央道と1区間で結節。将来的な全線開通で浜松方面とも結ばれる。

 新工場では主に、アパレル関連の球団グッズを製造予定。小ロットの受注や「2000本安打達成」など日付入り記念品の迅速な納品対応も同社の強みといい、原田社長は「さらなる事業拡大で地元雇用を増やせれば」としている。

 10日は同社と天龍峡エコバレーの地権者らでつくる「かわじ土地管理組合」(吉川武夫組合長)が土地の賃貸借契約を締結。地域景観に配慮した良好な地域・産業づくりを進めるための「かわじパートナーシップ宣言」に市を加えた3者で調印した。

 原田社長は「地元の期待に応えられるよう努力する。タオルなどアパレル関係が飯田の産業として成り立つよう誠心誠意取り組む」と決意新た。吉川組合長は「泰阜村出身の社長に親しみを感じ、魅力ある地域づくりへ夢は膨らむ」と期待した。

 市工業課によると、天龍峡エコバレー川路地区は全10・8ヘクタールで、2005年以降、13企業へ8・4ヘクタールを分譲済みで残り約2・4ヘクタール。用途などに応じて4ゾーンに区分されており、工場用など大きくまとまって確保できるのは1区画(約0・8ヘクタール)となっている。

 牧野市長は三遠南信道の全線開通や東京―名古屋間のリニア中央新幹線の開業も見据えた「地の利」を強調。市は三遠南信道の龍江インター(仮称)近くへ新たな産業用地を検討しており「今後も企業誘致を進めたい」と話した。

 一球は1984(昭和59)年の創業で、資本金1500万円、社員数37人。昨年12月期の年間売上高は約35億円。

  

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