中根園が天龍峡企業パークに進出 来春に農家レストラン

南信州経済

[ 2014年 9月 4日 木曜日 12時38分 ]

 飯田市川路の産業用地「天龍峡エコファクトリーパーク」の1区画に茶の製造や販売、飲食業などを手掛ける農業生産法人「丸中中根園」(本社・同市鼎中平、中根正佳社長)の進出が決まり、一帯を管理する「かわじ土地管理組合」(吉川武夫組合長)と市を交えた3者協定などの調印式が3日、市役所で開かれた。まずは中根園生産組合による地元農産物を用いた農家レストランを来年4月にオープン。以降も野菜など農産物の直売施設やカフェ、加工工場を開設する方針で、中根社長は「南信州の豊かな農産物を思う存分に楽しんでもらえる農業リゾートにしたい」としている。

 立地場所は天竜川総合学習館「かわらんべ」の道路を挟んだ西側となる。約7800平方メートルの区画のうち、農家レストランは約4300平方メートルで、客席は室内144席、テラス44席を予定。サラダバーなど野菜をメーンに洋食系の提供を見込む。

 同社は5月に農林水産省から6次産業認定事業者に認定された。国の補助金も受け、まずは本年度にレストランを約2億円で建設。飯田下伊那の農家約50軒で立ち上げた中根園生産組合による野菜や果樹、米など多様な農産物を食材で活用する。続いて、農産物のマルシェ(販売施設)やカフェのほか、ドレッシングやレトルト食品などの加工施設を16年4月に立ち上げる方針で、総事業費は5億円弱という。

 中根社長は「農業や地域を取り巻く環境は厳しいが、13年後のリニアや三遠南信道といった新しい希望もある。責任世代として、地域の若者たちに夢を与えられることができないかを考え、6次産業の推進を決めた」との経緯を説明。「施設整備は未来をつくる第一歩。多くの人たちに飯田を素晴らしいまちと感じ、訪れてもらうための一助になれれば」と意気込みを語った。

 市が整備した天龍峡エコファクトリーパークには現在12社が進出。各企業は地権者の同組合と市を交えた3者で「かわじパートナーシップ宣言」を結び、景観に配慮した地域づくりや継続的な産業振興を進めていくとしている。

 農業を通じた地域活性への糸口を模索していたという吉川組合長は「地域の活性を確信しており、全面的に協力していきたい」と歓迎。土地の賃貸契約は30年間で結んだ。

 牧野光朗市長は「設備投資や農家提携など、6次産業化の取り組みは地域経済への波及効果が大きく、雇用の創出も期待される。元気な域内企業の力で地域を活発にしてほしい」と話した。

  

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