天龍村ありが隊がお茶プロジェクト

南信州経済

[ 2015年 6月 5日 金曜日 9時03分 ]

 天龍村中井侍の茶生産の伝統を守り、後世に残そうと、同村の地域おこし協力隊「天龍村ありが隊」は「中井侍には侍おるんじゃー!プロジェクト」を開始した。28日までの毎週末、茶摘みツアーの受け入れや村内産茶を飲み比べできる緑茶カフェの営業を行っている。

 同地区は天竜川の朝霧や日差しを浴びて育つことから、県内有数の茶の産地として知られているが、担い手不足などから現在は生産農家が17戸まで減り、将来にわたり産地として維持できるかが課題となっている。

 CM大賞などでの交流をきっかけに、立ち上がったのが同隊。茶生産の名人たちを地域名になぞらえて「侍」と位置付け、「侍や地域の魅力をアピールし、中井侍の茶生産の持続可能性を高めたい」とイベントを企画した。

 プロジェクトの柱は「茶摘みツアー」と「緑茶カフェ」の2つ。受け入れ初日となった5月30、31日には県内外から5人を迎え、地元生産者の指導で、茶摘みを体験を提供した。

 参加者たちは法被姿で作業に着手。天竜川を見下ろすV字谷の斜面で、3枚ずつの手法で茶葉を収穫し、その後はホットプレートを使った釜炒り茶づくりも体験した。

 愛知県岡崎市の男性会社員(53)はインターネットで知り、参加した。昨年、先祖が同村の出身だったことを最近知り、村に興味を持ったという。「普段口にする茶だが、本当に大変な仕事だと分かった。それにしても深い山々の風景に驚かされた」と話した。

 緑茶カフェはJR中井侍駅近くの男性(79)宅の一部を借りてオープン。生産者ごと作る茶の味わいが違うことに着目し、9人の生産者の茶を個別に出し、地元産のトマトジャムを添えた茶菓子を提供するとともに、茶葉も販売している。

 第1号の訪問者となったのは安曇野市の男性(50)。生産者の顔写真なども見せられながら、地区や茶生産の説明を熱心に聞いていた。「秘境駅めぐりで足を運んだが、地元のものを口にできてうれしい。何より、地域を盛り上げる素晴らしい取り組みだと思う」と称賛していた。

 ありが隊の一人は「プロジェクトを通じ、中井侍の茶生産を多くの方に知ってもらい、担い手の確保も含めて、産地の維持に貢献できたら」と話していた。

 ツアー、カフェとも6月28日までの毎週末に行う。ツアーの参加費は5000円。集合解散はJR飯田線中井侍駅。カフェのオープン時間は午前10時―午後5時。問い合わせ・申し込みは天龍村役場内の同隊(電話0260・32・2001、電子メールtenryuchiikiokoshi@gmail.com)へ。

  

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