天龍村坂部で柚餅子づくり始まる

南信州経済

[ 2014年 11月 29日 土曜日 9時06分 ]

 ユズを使った保存食「柚餅子」(ゆべし)の製造が28日、天龍村坂部で始まった。柚餅子生産者組合(関京子組合長)の生産工場で、組合員や協力者ら8人が輪切りにして果肉をくり抜き、特製みそを詰め込む作業に当たった。ことしは近隣産のユズが不作のため、他地域からも買い付けて加工するが、生産量は最大でも例年の6割程度にとどまる見通しという。

 初日のこの日は、午前9時ごろから作業を開始。8人は白衣と三角巾を着用し、終日、加工作業に当たった。

 最初に150グラムほどの実を8対2の割合で輪切りにして果肉をくり抜き、皮の器を作成。その中にみそやクルミ、ごまを混ぜ合わせた特性の練りみそを詰め込み、あめ色になるまで約3時間半ほど蒸した。

 3―4カ月間ほどもみの作業を重ねながら日陰干しにし、熟成が終わる春を待つが、大きい実は5月ごろまでかかるという。

 ユズは村内を中心に静岡県を含む近隣地産を利用しているが、ことしは着花期の長雨や、多くの木が着果量が少ない“裏年”に当たった影響で、十分な量を得られなかった。

 毎年購入している愛好家が全国にいることから、関代表は名古屋市の市場に出向き、高知県産の果実を確保して備えている。

 それでも果実が足らず、出荷量は最大でも例年の6割ほど、約3000個にとどまる見通しという。

 関代表は「40年にわたり加工してきたが、ことしは量がもっとも少なく、残念。楽しみにして下さっている人の期待になんとか応えたいが…」と声を漏らした。

 住民の高齢化が加速し、後継者問題が深刻化しているが、従事者の中には地域に移住するという若者の姿もあり「本当にありがたい。柚餅子の文化を絶やさぬよう、しっかり受け継ぎたい」と語った。

 来年3、4月から販売する予定。電話予約も受け付けるが、出荷量は限定的になる見込み。予約、問い合わせは柚餅子生産者組合(電話・FAX0260・32・3460または32・3470)へ。

  

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