平和時計が新会社に統合へ

南信州経済

[ 2013年 9月 6日 金曜日 9時07分 ]

 シチズン時計=東京=の子会社、シチズン平和時計(片桐弘社長)=飯田市下殿岡=は10月1日付で、シチズン時計が100%出資で7月1日に設立した新会社、シチズン時計マニュファクチャリング=埼玉県所沢市=に統合され、同社の飯田工場へと移行する。工場へと組織変更後も現在の生産体制や業務内容は変わらず、時計の一貫生産体制を維持。約400人の従業員の雇用も継続するという。

 マニュファクチャリングは、時計事業において、シチズン時計の各子会社に分散されていた技能を集結することで、国内製造力の再強化を図るため設立。また、工作機械事業やデバイス事業において市場の低迷や設備投資意欲の減退など苦戦が続く中、主力の時計事業への経営資源集中により、スイスなどの海外高級時計グループとの競争力強化も見込む。

 シチズン時計の製造関連機能を会社分割するとともに、平和時計、シチズン東北=岩手県北上市=、シチズンマイクロ=埼玉県狭山市=、シチズン時計ミヨタ=北佐久郡御代田町=、シチズン時計河口湖=山梨県富士吉田市=の製造会社5社を吸収合併し、時計事業の主要製造拠点を統合。統合後も各社が現在の生産体制を維持するといい、所沢の本社は、事業の統括や管理の他、スタッフ部門の中枢としての役割を果たす。

 統合を前に片桐社長は「シチズン時計の関連会社第1号としてこの地に誕生し、64年という長い歴史を誇る。統合により『平和』という名前がなくなってしまうのは残念だが、この機会をステップアップと捉え、新たな社名のもと、地域と共に新たな歴史を刻んでいくことができれば」と力を込めた。統合後は、シチズン時計技術開発本部の黒沢行男機械式時計担当部長が工場長として着任する。片桐社長は「時計製造技術部門のトップといえる人材。安心して任せられる」と話した。

 シチズン平和時計は、1945年に大日本時計(現シチズン時計)が飯田に疎開したことを契機とし、49年に平和時計製作所として設立。63年に時計部品加工、65年に事務機・加算機組立を開始し、70年には事務機組立子会社の平和精密を設立した。83年に松尾工場、97年に龍江工場が操業開始し、時計の一貫生産体制が確立。2003年にシチズン時計の完全子会社となり、05年にシチズン平和時計に商号変更した。現在は、時計用部品加工および部分品組立、FA装置開発・製造などの時計事業、プリンタ組立などの情報電子事業、部品加工などのその他事業を展開。12年度の売上高は153億円。

  

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