平谷村で栽培した酒米で醸造した日本酒「平谷純米ござねぶり」の生原酒が完成し20日から、村内の酒店まつのやで販売する。村内の温泉やスキー場のレストラン、各飲食店の店内で飲むこともできる。
「ござねぶり」は平谷の方言で「宴会が終わりに近づいても、席を立たずに酒を飲み続ける人」のこと。周りの迷惑を顧みないほど、楽しく飲んでほしいとの願いから名付けられた。
生原酒は甘口でまったりとした味わいが特徴。アルコール度数18・5%。酒米には農薬を控えた平谷産のみを使用した。1・8リットルびん換算で242本分を販売する。来年2月には通常の火入れ酒も登場する予定だ。
1・8リットル、720ミリリットル、300ミリリットルの3種類があり、価格は税別でそれぞれ2400円、1200円、500円。販売はまつのや(電話0265・48・1131)のみで取り扱う。
村観光協会長の小池正充村長は「村振興の一つの起爆剤になるのでは」と期待。まつのやの塚田暁子店長は「おいしく飲んでもらうことが一番。皆で一生懸命酒米を育てたことを伝えながら販売していきたい」と話していた。
同村は昨年から日本酒をコーンスープに並ぶ村の特産品にしようと、地域おこし協力隊と村観光協会有志で、伊那市の酒造会社宮島酒店の協力のもと遊休農地を活用した酒米栽培を続けてきた。
初年度は収穫量が少なく甘酒のみだったが、ことしは甘酒と日本酒の両方を生産できた。甘酒はすでに村内各所で販売している。