松川町が新たな特産品として推奨する食用ホオズキの収穫作業が20日、栽培している町民のほ場で始まった。収穫した実は1週間かけて乾燥させて糖度を上げ、来月上旬に市場に向けて初出荷する。
本年度は町内の農家ら29人が栽培を希望。諏訪郡富士見町の栽培農家から取り寄せた苗480本を12から15本ずつ分け、それぞれ畑で育てた。
このうち町営温泉宿泊施設「清流苑」に近い大島の農業の男性(54)方では1アールで20本栽培し、この日は約50個の実を取った。黄色に輝く実を早速口に運ぶと「酸味がほどよくおいしい。以前試食した味を思い出した」と笑顔で語った。「生産者がもっと増えれば町の特産につながる」と期待を込めた。
食用ホオズキは、南米原産で実の直径は2センチ程度。観賞用よりも粒が大きく、甘みが強い。
町産業観光課によると、収穫期は11月上旬まで。4日に1度のペースで収穫していく。収穫量は1株当たり2・5キロほどといい、本年度は全体で700~800キロを見込む。
また生産者組合「松川町ほお好き会」を立ち上げ、同日に設立総会を開催した。売り出す商品には統一ラベルを貼って松川町産をアピールしていく方針。生食だけでなく、アイスなどの加工用として販売することで販路を広げる。