法人会企業実態アンケート、厳しい経営環境浮き彫りに

南信州経済

[ 2012年 11月 21日 水曜日 15時10分 ]

 飯田法人会(塚平利久郎会長)は20日、飯田市上郷別府の南信州・飯田産業センターで、このほどまとめた「第6回会員企業実態アンケート」の結果報告と意見交換会を行った。同会の会長、副会長をはじめ、飯田税務署、下伊那地方事務所、飯田市、金融機関などから約20人が出席。アンケート結果を踏まえ、地域経済の現状を把握した。

 同アンケートは、同会員企業1978社を対象に、ことし7月30日―9月5日の期間で実施した。有効回収数は413通で、回収率は20・9%(昨年=15・9%)。会社の業種をはじめ従業員数、売上げ、税制改正、消費税の引き上げについてなど、全19の質問を設定した。

 回答のあった413社の業種内訳は、建設・鉄鋼業が91社と最も多く、次いで製造業(電気・電子・精密・機械以外)49社、サービス業43社、卸売業39社、電気・電子・精密・機械製造業33社などとなっている。

 年間売り上げは、1億円以上3億未満が107社で最多。以下、3000万円未満73社、5000万円以上1億円未満69社、3000万円以上5000万円未満50社など。2011年度と10年度との業績比較では、全体の約74%が売上げ、利益ともに横ばいまたは減少と回答。12、13年度の短期見通しでは、80%以上の企業が売上げ、利益ともに横ばいまたは減少としている。

 また、ことし昇給があった企業は119社で全体の28・8%にとどまっているほか、コスト高への対応について「合理化、人員削減による経費の削減」を考えてい企業が222社で半数近くを占めるなど、中小企業を取り巻く厳しい経営環境が浮き彫りになっている。

 消費税の引き上げについては、止むを得ないとする企業が210社で半数を占め、反対は168社、賛成は17社だった。「待ったなしの国の財政を考えれば早く手を打ち、先を見る必要がある」、「徹底した行政改革を先行し、無駄をなくした上で引き上げるべき」、「時期尚早、景気対策が先」などの声が寄せられた。

 意見交換会では、金融機関から「中小企業金融円滑化法終了後も変わらず支援を行っていく」とする方針が示されたほか、「リニア中央新幹線や三遠南信自動車道の開通を控える地域として、現在の経済情勢は寂しい。経済団体、行政、金融機関が同じ方向に向かい、力を合わせる必要がある」といった意見が出された。

 塚平会長は「円高の長期化、デフレ、欧州債務危機、東日本大震災の復興の遅れ、政治経済の混迷、日中関係の悪化と、中小企業を取り巻く環境は一段と厳しさを増している。今回のアンケート結果を広く発信し、関係各機関に現状を把握していただくとともに、施策に生かしてもらえれば」と話した。

 同アンケート結果の詳細は、同法人会報「いいだ法人第111号」に掲載されている。

  

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