県南信農業試験場が赤ナシの新品種を開発

南信州経済

[ 2010年 8月 19日 木曜日 10時50分 ]

 県南信農業試験場(高森町下市田)が赤ナシの早生種の新品種「南農ナシ4号」を開発した。農林水産省に登録申請中で、登録されしだい、県内での本格的な普及栽培に着手する。同試験場によると、赤ナシの早生種を代表する「幸水」よりも収穫期が早く、糖度も高くて食感があり、さらには栽培時の病気に強いのが特長。研究員たちは「消費者にも栽培者にもメリットが大きい品種。長野県を代表するナシに成長させたい」と期待している。市場への流通は6、7年後を見込んでいる。

 新品種は、同試験場で開発された「南水」と「新水」を交配した。「赤ナシの早生種の代表格である幸水よりも早く市場に出回り、おいしく、耐病性も高い品種」を目指し、1991年に研究に着手。約20年がかりで、狙い通りの新品種が完成し、今春の登録申請にこぎつけた。登録されれば、同試験場発のナシの品種は4例目となる。

 新品種は幸水よりも収穫期は1週間ほど早い「8月中旬から9月上旬」、糖度は2度ほど高い「13~15度」という。黒斑病など病気への耐性が強いため、殺菌剤の散布回数の減少に伴うコスト減も見込まれる。

 18日には同試験場で一般公開があり、新品種を含むナシの試食会を実施。新水や幸水などの早生種とともに名前を伏せた状態で来場者に食べ比べてもらった。味や香りの好みを問うアンケートもあり、新種は上々の評価を集めていた。

 小仁所邦彦技師(36)は「くせがない甘みやシャキシャキした食感は多くの消費者に受け入れてもらえる自信がある。病気に強く、収穫期が早いことは生産農家にとってもメリットは大きい」と指摘。「ぜひとも長野県の特産に成長させたい」と話していた。

 同試験場は、新種登録までには「半年から1年」を見込んでおり、本格的な栽培普及は2年後からを予定。収量や収穫適期などの研究、調査も並行して進めるといい「家庭の食卓に並ぶのは6、7年後になるのでは」としている。

  

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