県工技セと多摩川精機 ステッピングモータの振動・騒音を大幅低減

南信州経済

[ 2011年 1月 15日 土曜日 13時29分 ]

 飯田市大休の多摩川精機(萩本範文社長)と県工業技術総合センター(池田博通所長)は12日、共同で「ステッピングモータの低振動・低騒音駆動技術」を開発したと発表した。同モータの振動の原因(コギングトルク)を追加部品を使用せずに抑制し、滑らかな回転を実現する駆動技術で、ドライブ装置内の制御ソフトウェアに新開発の簡易型コギングトルク補償演算を組み込むことにより、回転振動を最大で従来の14分の1に抑えた。

 ステッピングモータは、他のモータと比べ比較的構造が簡単かつ低コストでOA機器やFA機器、医療機器などの精密な低速回転が要求される用途に数多く適用されている。これら適用の際に、ステッピングモータのステップ角を細分化して制御するマイクロステップ駆動を用いた場合、特に低速回転時において振動・騒音の抑制が十分でない場合があり、抑制するための減速機やセンサーの不可が小型化や低コスト化のネックとなっていた。

 同社と同センター材料技術部門は、この振動・騒音の原因であるコギングトルクに着目し、追加部品を必要としない簡易型コギングトルク補償機能を有するドライブ装置を開発した。同技術は輸液ポンプを備えた医療機器等への応用をはじめ、県内の自動化・省力化機器製造、モータ組込機器製造およびモータ製造各企業への普及が期待されている。

 今後は同技術の応用展開を図る研究開発を行う予定のほか、補償演算内のパラメーター調整方法について改良を加え、市場ニーズを把握しながら実用化に向けた取り組みを図る方針。今回の研究開発成果は、3月5日に上田市で開催される日本機械学会北陸信越支部第48回総会・講演会で発表する。

 今回の共同研究は、独立行政法人科学技術振興機構から2009年1月に採択を受けた「地域イノベーション創出総合支援事業・重点地域研究開発推進プログラム・地域ニーズ即応型」により実施。県工技センターでは「各機関のさまざまな制度を利用して、企業の事業化ニーズに即した研究開発を支援している。共同研究による制度活用の希望があれば気軽に問い合わせてもらいたい」としている。

  

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