食肉公社飯田閉鎖へ 経営悪化で松本に集約

南信州経済

[ 2014年 12月 13日 土曜日 12時58分 ]

 県食肉公社は、食肉処理施設を備える飯田支社=飯田市松尾=について、来年3月末をめどに閉鎖し、松本市の施設に集約する考えを明らかにした。と畜処理数の減少に伴う経営の悪化で、2011年度から赤字が続いているため、経営改善策として打ち出した。株主の飯田市やJAみなみ信州は、従業員や利用者に対する配慮を求めている。

 現在の飯田支社は、1910(明治43)年に飯田市営と畜場として開設され、80(昭和55)年からは飯田市が筆頭株主となる第3セクター「飯田食肉センター」として運営。98(平成10)年に長野、松本、飯田が合併し、3市と全農長野、JAみなみ信州などを株主とする県食肉公社の支社として運営されている。

 畜産業を取り巻く環境変化やそれに伴う急激な生産者の減、高齢化により、出荷頭数が大幅に減り、経営状況が悪化。11年度以降は連続で営業赤字となるなど、累積損失が積み上がっている。

 株主の飯田市は、12日の市議会産業建設委員会協議会で議題として取り上げた。「集約にあたり、生産者や食肉加工販売事業者などへの影響が最小限となるよう関係者と協議し、公社をはじめ、関係機関に対して十分な取り組みを要請している」と説明。公社が松本勤務などを打診している、15人の従業員の雇用に対する配慮も求めていることを明かした。

 飯伊の牛の屠畜(とちく)は、牛海綿状脳症(BSE)への対応で03年から松本に集約されており、閉鎖の直接的な影響を受けるのは養豚農家。飯伊には21戸あり、うち17戸が出荷している。

 牛と同様のルートを利用できるが、生産者からは輸送・流通コストの増を懸念する声も聞かれる。

 JAみなみ信州の矢澤輝海組合長は「出荷頭数が大幅に減っており、集約はやむを得ない部分がある。農家所得が減じないよう、輸送・流通コストについてJA全農長野や行政にも支援を求めていきたい」と話した。

 飯田の施設規模は敷地面積6644平方メートル。跡地利用について市は「課題を整理し、公社をはじめ関係者との協議を進める」としている。

  

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