綿半HDが東証1部上場 飯田下伊那地域では唯一

南信州経済

[ 2015年 12月 26日 土曜日 11時19分 ]

 綿半ホールディングス(HD、野原勇社長)=本店・飯田市北方=の株式が25日、東京証券取引市場第2部から同市場第1部銘柄に変更された。南信地域にはセイコーエプソン(諏訪市)、ヤマウラ(駒ケ根市)、KOA(伊那市)などの1部上場企業があるが、飯田下伊那地域では唯一。同日開いた会見で野原社長(49)は、「リーマンショックを乗り越え事業再編を進めた結果、かねてからの目標だった1部上場を果たすことができ、ほっとしている」と安堵の表情を見せ、「会社の原点、飯田の発展は常に念頭にある。リニア時代を見据えながら地域とともに歩んでいきたい」と力を込めた。

 同社は昨年12月に同市場第2部に株式上場。初値は公開価格(640円)を上回る680円で、終値は684円だった。新規上場時から1部への銘柄変更を目指しており、ことし10月に市場変更を東証に申請。今月18日に承認を得た。

 一部上場のメリットについて野原社長は、「知名度が向上することにより、人材の採用や今後県外への出店も視野に入れるホームセンター事業の追い風となる。資金調達能力が高まり、企業基盤の強化も図れる」とした。

 同社の歴史は、1598(慶長3)年に初代綿屋半三郎が飯田で綿屋として創業。明治初期に金物商へ事業転換すると、1949(昭和24)年に綿半銅鉄金物店を設立した。

 東京五輪を背景とした高度成長時代には建設業へと事業を広げ、2003年に持ち株会社に移行。現在はホームセンター事業の綿半ホームエイド、建設事業の綿半鋼機、綿半テクノス(16年4月に鋼機と合併)、医療品原料などの輸入販売を行うミツバ貿易、今月連結子会社化したキシショッピングセンターの5社からなる。

 ホームセンター事業(全18店舗)は、県内で唯一生鮮食品を扱う「スーパーセンター」として他社と差別化。2007年のスーパーセンター導入以降、売上高は倍増している。今後はスピード出店のための体制を整えるとともに、小型スーパーセンターなど新たなフォーマットの開発や、建設事業との連携による造園やリフォームといったサービスの拡張、県外への出店エリア拡大を目指す。

 また、建設事業は、工場の操業を止めずに施設をリニューアルするWKカバー工法(特許取得)や柱の少ない設計で利用者の利便性を向上させた認定駐車場ステージダブルなど、独自性を発揮し高いシェアを誇る。今後は、デザインセンターの設立により、壁面緑化やインナーガーデンなどグリーンを活用した独自の提案に力を注いでいくという。

 15年3月期の連結売上高は835億9600万円、純利益は13億3300万円。16年3月期の連結業績予想は、売上高887億6800万円、純利益は12億6000万円としている。

 売上高の事業別内訳(15年3月実績)は、ホームセンター事業54・7%、建設事業40・5%、貿易事業4・5%、その他0・3%。

  

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