航空宇宙産業クラスター拠点工場の竣工式

南信州経済

[ 2014年 10月 9日 木曜日 9時37分 ]

 南信州・飯田産業センター(理事長・牧野光朗飯田市長)は8日、飯田市松尾明に建設した「航空宇宙産業クラスター拠点工場」の竣工式を開いた。熱処理工場棟、表面処理工場棟の2棟からなる拠点工場には、公募で決定した多摩川パーツマニュファクチャリングと、飯伊地域の精密加工企業など9社でつくる共同受注グループ、エアロスペース飯田が入居。これまで、飯伊ではできなかった特殊工程技術(熱処理・表面処理・非破壊検査)機能を有し、航空宇宙産業における地域内一貫生産体制確立に大きく寄与する。

 同センターでは、今後成長が期待される航空機産業に着目し、2006年5月から「飯田航空宇宙産業プロジェクト」を立ち上げ、地域内企業の育成、共同受注体制の構築、販路開拓、中核人材の育成などに取り組んできた。加工の分野でリレー方式による生産体制や共同受注システムを構築するとともに、国内外の展示会などに足を運び、大手顧客窓口の開拓にも尽力。成果も徐々に表れ、多くの試作や量産に携わり、飯伊地域で製造された部品を搭載した航空機がすでに世界の空を飛んでいる。

 そうした中、産業集積の一層の推進を図るため、特殊工程技術機能を有する「拠点工場」の整備に着手。ことし3月末に熱処理工場棟、9月末に表面処理工場棟が完成した。

 これにより、従来は石川や岐阜県などの企業に外注していた特殊工程が地域内で可能に。地域内で実施可能な工程幅が広がり、国内外の航空宇宙関連コンポーネントや部品メーカーからの受注獲得増に期待が寄せられる。また、特殊工程技術機能を有する施設は全国的に見ても限られており、今後さらなる産業集積の推進を図る上で、同工場は大きな吸引力を持つ地域の武器となり得る。

 式であいさつに立った牧野理事長は、「航空宇宙産業の集積化を加速するため、今回拠点工場を整備した。この分野におけるオール・ジャパンクラスター推進の原動力となり、世界各国の競争相手に対抗し得る強い地域産業の形成を目指し、一層の努力を重ねていく」と力を込めた。

 総事業費は5億5709万8000円。このうち、自己資金は2億6540万6000円で、残りは国庫補助金2億1169万2000円、県補助金5000万円、市補助金3000万円を充てた。工場の本格稼働は11月以降を見込む。

  

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