阿南町新野、レンコンの栽培に着手 田原市と異業種連携

南信州経済

[ 2017年 5月 12日 金曜日 15時33分 ]

遊休地を活用して種レンコンを植え付ける参加者ら(阿南町新野)

 観光農業や儲かる農業のあり方を模索し、その実践に積極的な阿南町新野地区で11日、新たにレンコンの栽培が始まった。同地区で遊休農地を活用してワイン用ブドウの生産に取り組む住民と、同町と友好提携を結ぶ愛知県田原市の有志らが手を結んで挑戦するプロジェクト。早ければ来年秋には販売用のレンコンを収穫し「収益は子供たち同士の交流などに活用したい」と意気込む。

 互いの特産品を販売し合う道の駅「信州新野千石平」と「田原めっくんはうす」の10年以上続く交流の中から生まれた新規事業。ワイン用ブドウの生産に乗り出し2年目を迎えた「千石平輝きの会」(金田三千男会長)と、若手経営者が中心の飲食店や土木、解体業など異業種が集う田原市側が連携を図り、初年度は遊休農地約13アールを使って試験的に取り組む。

 この日は両市町から10人余が参加して、田原市から持参した種レンコン約300キロを水を張った遊休地に3時間掛けて手際よく植え付けていった。

 同地区は海抜800メートルの高冷地のため秋から冬に掛けての収穫になる予定で、初年度は種レンコンを除き1500キロ以上の収穫を見込む。採れた種レンコンを使い、来年はほ場を拡大して収穫量を増やし、販売を本格化させる予定。年度内に農事組合法人を設立する。

 地域の住民有志や農業を専門としない県外事業者らが連携を図る今回の取り組み。田原市で総合土木・解体業を営む加藤高志社長(46)は「レンコンは収穫可能時期が長く、本業の合間を見て取り組める。相場も安定していて異業種参入しやすかった」と話す。同市で飲食店経営の北野谷一樹さん(55)も「ここは優良な田を安価な価格で活用できる。距離の課題はあるが、他地域との農業交流から新しい産業を生み出すことができれば」と意気込みを語った。

 1984年から「海と山のまち」として子供たちの交流が盛んな両市町。ワイン用ブドウも順調に生育する中、新たな観光交流農業を目指す金田会長(77)は「1歩を踏み出さないと何も始まらない。儲かる、観光にもつながる農業のシステムをつくり上げたい」と話している。

  

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