食欲そそる香り広がる 下條にんにく収穫ピーク

南信州経済

[ 2017年 6月 23日 金曜日 15時02分 ]

今年は大玉の豊作と喜ぶ佐々木さん

 信州の伝統野菜の中で今年2月、新たに伝承地栽培認定を受けた下條村の「下條にんにく」の収穫がピークを迎えている。110年以上、4代にわたり栽培する佐々木賢さん(49)=同村陽皐=方の畑15アールでは23日までに1万球を収穫。今年は大玉の豊作で、球から10センチほどの茎の部分を切って手際よくコンテナに詰め込むと、食欲をそそるニンニクの香りが辺り一帯に広がった。

 詳しい歴史は不明とされるが、静岡県西部で古くから栽培されている品種「遠州極早生(ごくわせ)」を起源とする説もある下條にんにく。生重で約130グラムとやや小型ながら、赤紫色で強い香りと辛味が特徴的。糖度は40度ともいわれ、生おろしにしたり炒めたりして食べられる。

 2013年に信州の伝統野菜に選定され、16年には「下條にんにく生産者組合」を立ち上げて、佐々木さんが組合長に就任。現在は出荷する4人を中心に計6人が生産に励み、2月には伝承地で継続的に栽培される伝承地栽培認定を受けた。

 佐々木さんは勤務していた漬け物製造会社から8年前農家に転職し、半世紀にわたり栽培してきた母から下條にんにくを引き継いだ。家庭用の野菜から商品販売へと生産を拡大し、種の保存のため自家採取した種で毎年栽培に励んでいる。

 この日は農家仲間の3人と協力し合い、順調に育ったニンニクを手際よく引き抜いていった。25日間乾燥し、重量が70%程度になったら飯田下伊那や県外に出荷する。

 キュウリなど自家製野菜とともに下條にんにくを入れたスープが大好物という佐々木さん。冷凍保存することで1月中旬ごろまで出荷が可能といい「販路拡大の見通しもあり、生産者を増やして多くの人に食べてもらいたい」と話している。

  

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