飯伊地域で春繭の集荷が始まる

南信州経済

[ 2012年 6月 29日 金曜日 8時26分 ]

春繭出荷 かつて養蚕郷と呼ばれた飯田下伊那地域で28日、春繭の集荷が始まった。飯田市育良町のJAみなみ信州総合集荷センターに各地の農家が次々と運び込み、出荷に向けて計量。天候不順で温度調整に苦労したものの、ことしも繭重、質とも上々という。

 

 午前8時半ごろから順に生産者のトラックが到着し、袋いっぱいにつまった繭を次々と計量台に載せ、JA職員が選繭と計量作業に当たった。

 

 春先の低温やその後の高温と天候不順による生育遅れも心配されたが、凍霜害の被害がなかったことから、順調に推移して作柄は良好。ことしも高品質の繭をそろえた。

 

 昭和40年代前半には約3000トンの生産量を誇り、全国有数の養蚕郷とうたわれていた飯伊だが、合成繊維の台頭や安価な輸入繭・生糸の増で生産農家数が急減。ここ数年は高齢化が縮小を加速させており、今年度の生産戸数は前年度から4戸減り16戸、秋繭も含む収繭量の見込みは4000キロにとどまっている。

 

 昨年度から国の繭代補てん事業に代わり、蚕糸業者間のグループ「蚕糸・絹業提携システム」が仮渡金を設定。繭価を2300円(1キロ)と見込み、契約生産を行っている。

 

 春繭は来週まで集荷し、8月の夏繭、10月中旬の晩秋蚕まで養蚕作業は続く。集荷された繭は群馬県安中市の碓氷製糸に送っている。

 

 喬木村で3代にわたり生産している男性(71)はこの日、60キロを出荷。「ことしは気温が低く、暖房費がかさんでしまった。息子とともにこれからも蚕を飼い続けていきたい」と話していた。

  

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