飯田南バイパスの3ルート帯案示される

南信州経済

[ 2018年 12月 21日 金曜日 15時31分 ]

公表された3つのルート帯案(中部地方整備局提供)

 飯田市北方と山本を結ぶ国道153号、通称飯田南バイパス(延長約5キロ)の事業化に向け、計画段階評価手続を進める国土交通省中部地方整備局はこのほど、全線バイパス整備、現道の南側拡幅・北側バイパス整備、全線現道拡幅―の3つのルート帯案を公表した。同整備局は、交通の円滑化や生活環境への配慮、自然環境の保全など各ルート帯案の比較評価を示した上で、本年度中に飯田下伊那地域の地方公共団体や住民、道路利用者らを対象にアンケート調査を実施。ルート帯選定にあたり地域や利用者が重要視する観点を把握する。

 ルート帯案は、土砂災害警戒区域や学校などの公共施設、神社仏閣などの自然的状況による要因(コントロールポイント)に加え、今年3月~4月に飯伊地域の住民らを対象に実施したアンケートをもとに設定。交通の円滑化、交通安全の確保、地域振興の3項目を政策目標に掲げ、渋滞が緩和できるか、自動車の安全性・快適性が向上するか、歩行者の安全性が向上するか、リニア長野県駅から観光地へ早く到着できるかなどを選定のポイントとした。

 全線バイパス整備案(延長約4キロ)は、バイパスに交通が移ることで交通量が減少し、渋滞の緩和が図られる他、線形の良いバイパスができることで安全性が向上する。一方で、全線で道路を新しく整備するため自然環境の変化が大きくなる。費用は約200~220億円。

 現道の南側を拡幅し北側でバイパスを整備する案(延同約6キロ)は、山本小学校北~中村交差点付近は現国道153号の平面線形不良区間を改良しつつ、拡幅。中村交差点付近~飯田IC東交差点付近をバイパス整備することで渋滞を緩和する。急カーブがなくなり安全性が向上する一方、現道改良区間が集落を通過するため沿道改変が必要となる。費用は約190~210億円。

 全線現道拡幅案は、車線数が増えることで渋滞を抑制するとともに、歩道が広くなることで歩行者の安全性が向上する。自然環境の変化が小さい一方、集落近くでの工事となるため工事中における生活環境や沿道改変の影響が大きい。費用は220~240億円。

 本年度中の実施を計画するアンケートは、3案からいずれか一つを選ぶものではなく、望ましいルート帯案を考える際、重要視する項目をたずねるもの。交通の円滑化や安全の確保、自然環境の保全、生活環境への配慮、災害における影響、経済性など10項目について、それぞれ4段階での評価を求めるという。

 同アンケート結果などを基に、有識者らでつくる社会資本整備審議会道路分科会中部地方小委員会(委員長・中村英樹名古屋大学大学院環境学研究科教授)で概略ルートや道路構造などを決定。その後、都市計画・環境影響評価、新規事業採択時評価を経て新規事業採択となる。

 同整備局では「来年度の早い時期に小委員会を開催したい。新規事業採択の時期などまだ目処は立っていないが、早期の事業化へ向け着実に前進している」とした。

  

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