飯田市が金融団と情報交換会開く

南信州経済

[ 2011年 4月 13日 水曜日 10時38分 ]

 飯田市は12日、同市金融団と「震災に係る金融情報交換会」を市役所りんご庁舎で開いた。市側が製造業と観光業の現況を説明し、金融団から企業の状況や特別融資の利用状況、今後の予測などを聞いた。この中で、金融団側は「中国など海外へのシフトが出てくるのは間違いない。2国調達の動きが広がる。国内で飯田へ企業誘致し、下請の仕事をつくれば受注が増える。誘致活動が必要」「リニアを早くつくるべき。首都機能の一部を飯田へ持ってくることが必要になる」などの話題も出た。

 市は1日に市長を本部長とする「震災に伴う緊急経済対策本部」を設置するとともに、金融機関に対して金融緩和の要望書を提出。既存債務の返済猶予など条件変更の対応をはじめ▽震災関連中小企業特別相談窓口の設置▽震災関連中小企業特別融資の創設の検討―を申し入れている。この日の交換会で粂原和代産業経済部長は「相当な尽力に感謝する。市も8日の市長会で放射能の定期検査と食品の表示緩和を提案した」と説明。

 工業と観光の各担当課長が現況を報告した中で「放射能対策のため、被ばく証明の検査に対応できるよう、地場産業センターで検査機器を3台、急きょ購入するため発注をかけている」「飯田で生産してくれという要望に応えるため、共同受発注グループ加盟企業に通知を出し、ビジネスマッチングの調整をして何件か実現させた」「高度なサプライチェーンが切れたため、生産拠点を西へ移動させる動きにどう対応していくか。新規発注もある」「観光宣伝キャラバンを1カ月前倒し今月から実施する」「観光業者から運転資金の要望がある」などと説明した。

 金融団の代表を務める八十二銀行飯田支店の小林亮夫執行役員支店長は「製造業と観光業が一番大きな影響が出ている。特に自動車関連だが、直接的には観光業の資金繰りに影響が大きい。建築も合板や断熱材の部材が入らず、動きがストップしている。直接的影響より、これからどうなっていくか。どこも売り上げが落ちており、賃金や下請、消費などお金や物の動きが鈍くなる」と懸念。

 「リーマンショックに対応するための金融円滑法の期限(3月末)が継続となる中で今回の震災が起き、どう対処していったらいいか。これから問題が具体化してきた時に円滑法が当てはまるところはいいが、その域を超えてしまっているところにどう対処するか」と問題を提起した。

 飯田信用金庫、県信用保証協会の担当役員も「製造業はここを我慢すると10%増産の話もあるが、部材の調達が難しくなっており、先が読めないことが一番不安」「震災後、手元資金を厚くしたい企業からの申し込みが増えた。部材も米も現金で買われている。今後の資金繰りが大変になる」と懸念を示した。

 地震災害特別融資の利用状況については、いずれの金融機関も「まだない」と報告。「資金繰りの状況を検討中の企業が多く、売上代金が入らない影響は少ない。喫緊に必要なのは観光業者。5月から中小零細業者向けカードローン(50万円以上300万円以内、返済3年)を発売する」(八十二銀行)、「当面、セーフティネットの利用で資金繰りし、手元流動性を確保している。資金繰りの予想も1、2カ月しか立たず、その先が不透明。資金繰りの見通しが立たないと対応できないが、目先の現況がつかめず困惑している」(飯田信金)と述べた。

 金融緩和の要望については「返済猶予したとしても金利だけは回らないと。事業継続できる状況でないと根本的に問題がある。淘汰しないと共倒れになるおそれもある。ギリギリの企業でなく、前向きな企業には資金を出したい」と説明。粂原部長は「空いている工場に企業誘致を進めている。最後の技術力が相手の魅力になる。建設業の問題については持ち帰って対応を検討したい」と述べた。

  

関連の注目記事

powered by weblio


  

こちらの記事もどうぞ(広告を含む)

     







記事の検索はこちらから






NEW!南信州新聞社特別ツアーのご案内











スポンサーリンク


南信州電子版購読

ふるさと納税でもらえる 南信州新聞 ふるさと納税でもらえる 南信州新聞