高齢者の買い物支援 阿南町の協業組合が移動スーパー

南信州経済

[ 2017年 6月 1日 木曜日 16時10分 ]

自宅前に到着した移動スーパーで品物を購入する住民や林さん(手前)

 阿南町西條の阿南ショッピングセンター協業組合(杉本文良代表理事)は1日、高齢者や体が不自由な人に新鮮な野菜や惣菜、日用品などを販売する移動スーパー「とくし丸」事業をスタートさせた。全国で200台以上が稼働する中、県内で4例目、飯田下伊那では初の試み。同組合と契約する個人事業主の林基(もとい)さん(61)=泰阜村田本=がドライバーを務め、阿南町と泰阜村、天龍村の一部計140戸を回り、品物を販売していく。

 日常の買い物に不自由している、いわゆる「買い物難民」支援として2012年、徳島市内の株式会社とくし丸が始めた事業。「命を守る、食を守る、職を創る」を事業目的に販売パートナーを募って全国展開している。

 今回、同社と同協組、林さんがパートナー契約を締結して運営する。刺身や寿司、惣菜、肉、野菜、果物、パン、菓子、日用品などショッピングランド「ナピカ」で販売している約300品目を軽トラックに乗せ、自宅前まで移動する。

 2カ月前から阿南、泰阜と天龍村平岡地区を中心に高齢社宅を回り、販売先は計140戸になった。3コースを設け月~土曜日までの毎日、1日40戸を目安に巡回訪問する予定だ。

 価格は商品1点につきスーパー店頭価格にプラス10円が基本。ボランティア精神のもと、水漏れやドアの立て付けの改善など生活上の悩みや問題点の解決を手伝う高齢者の見守り活動も行う。

 昨年飯田市内の企業を定年退職して「とくし丸」のドライバーになることを決めた林さんは「何をしようか考えたとき、地域のためになることをしたかった」と語り、「高齢者と接してみて期待する声も多く、体力が続く限り頑張りたい」と話した。杉本代表理事(62)は「地域で品物を買ってくれるお客さまとパートナーになれるようしっかりと取り組んでいきたい」と述べ、好評であれば販売地域の拡大や増台も検討していくとしている。

 1日にナピカ駐車場で開かれた出発式を終えると、林さんが品物を積んだ軽トラックを運転し、早速高齢社宅を回った。訪れた移動スーパーで卵や肉などを購入した同町東條の女性(92)は「具合が悪いときなどはありがたい。商品も身近なお店のもので安心して購入できる」と話した。

  

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