JAみなみ信州(矢沢輝海組合長)は20日、新たなブランド戦略として、農作物を販売する際に用いるキャッチコピー「うまいん谷」とロゴマークを発表した。合わせて、県内外で販売促進活動をする「うまいん谷応援隊」も発足。「物語」と「こだわり」をキーワードに生産者と売り場、消費者が直接的に結びつく信頼型取り引きの実現を目指す。
新しいキャッチコピーはおいしいの「うまい」と伊那谷の「谷」をかけ、飯田ことばの「うまいんだに」とし、ロゴは南アルプスの山々と笑顔をモチーフにデザイン。「総合力販売のコピー。おいしさやこだわりがイメージできるようにした」と説明した。
これまで使用してきた「みなみちゃん」のマークとともに果実や野菜、キノコ類のパッケージや包装、ダンボールに印刷し、アピールする。
併せて、募集に応じた主婦ら13人を「うまいん谷応援隊」に任命した。県内外で年間40―50回行っているというキャンペーン活動で「うまいん谷ブランド」をPRするとともに、消費者や店の声に耳を傾けることが使命。12月から農作物の知識や調理方法などを学び、来春のデビューを目指すという。
矢沢組合長は「このブランドでJAみなみ信州の組織力や総合力、高い技術力をアピールし、生産者と消費者が質と絆で結ばれる仕組みをつくって価格の安定化に努めたい」と語った。
応援隊の中には、生産者の姿もあった。上飯田で果樹や花きを生産している横田君枝さん(42)は「生産者と消費者の間にあるギャップや考え方の違いを知りたくて応募した。しっかりPRするとともに、消費者の声を生産の現場で活かすことができたらうれしい」と話していた。