阿南町富草小学校の2~4年生30人は4日、富草鴨目地籍の農場で地元の特産品「三紀層フルーツ大根」の種をまいた。3日後には芽を出し、約60日で収穫期を迎える。
富草地区に分布する第三期中新世富草層の堆積岩層、通称「第三紀層」は、カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれ、栽培されたダイコンは柔らかく甘みが強くなる。同地区では20年ほど前から三紀層フルーツ大根としてブランド化し、販路拡大を図っている。
現在は地区の有志ら10人余が25アールほどの畑で栽培。地区内の食彩館直売所で販売する他、学校給食などにも利用されている。
この日は、有志グループの代表を務める林茂人さん(83)が、三紀層フルーツ大根の特長や種のまき方などを説明。「自分たちが暮らす地区でつくられるダイコンのおいしさや大きさを知り、興味をもってもらえたら」と期待を寄せた。
児童たちは畝につくったくぼみに3粒ずつ種を入れ軽く土をかぶせた後、乾燥防止用のわらをのせた。「大きく育つようお願いします」と、大きな声をそろえ畑に一礼した。
4年生の男子児童の一人(10)は「3回目の種まきだったので、うまくできたと思う。甘くておいしいダイコンなので、今年もたくさん食べられるよう、大きくなってほしい」と話した。
◎写真説明:富草小児童が三紀層大根種まき