阿南町の大下条小学校児童が7日、近くの深見の池で学習会と環境作業を行った。池を管理する「深見の池の自然を愛する会」の松沢易会長(85)ら会員5人が講師を務め、児童たちは池の歴史を学び、繁茂するアシの運搬作業に汗を流した。
環境教育とふるさと学習の一環として1995年から続く恒例の授業。3~6年生までの児童約50人が参加して、今年は学年ごと内容を変えて実施した。
初めての参加となる3年生は会員らの昔話や池に訪れる野鳥の話に耳を傾けた。松沢会長は「今は水泳禁止だが、昔は水質もきれいでパンツもはかずに泳いだ」と懐かしみ、「皆さんも魚を釣ったりして楽しい思い出をつくり、大人になっても池を思い出してもらいたい」と呼び掛けた。
池の中の栄養分を吸い込んだアシは土作りの良い肥料になるとされ、会員らが事前に刈り取って束ねておいた背丈2メートルほどはあるアシを学校農園まで運んだ。
4、5年生は池周辺で管理する学校花壇の整備作業にも励み、全校で釣りも楽しんだ。外来魚のブルーギルを次々と釣り上げた6年の塩沢耕太君(11)は「学校近くの池で親しみがある。もっときれいになってもらいたい」と話した。