飯田市鼎名古熊の下伊那農業高校で26日、アグリサービス科2年の生徒21人が「お手玉(おしなご)遊び」を学んだ。同校では、地域文化を学ぶとともに、保育や介護などに役立つとして、2004年からおしなごの実習をしている。
講師を依頼しているのは、「信州おしなごの会」会長の篠田圭依子(本名・啓子)さん。この日は会員4人がアシスタントを務めた。生徒たちは最初に物差しを背中に入れてお辞儀の仕方を学んだり、和菓子を載せる紙を使って呼吸法を学んだ。
この後、水引のお手玉を1個ずつ取り、頭より高く上げて胸のところで両手で取る基本からスタート。お手玉をだんだん増やしていき、右手や左手だけ、あるいは交互、頭に載せたりするいくつかのパターンを組み合わせて「桃太郎さん」などを歌いながらリズムに合わせて遊んだ。最後に、床に広げて遊ぶ昔からの伝統の技「おさらり(寄せ玉)」に挑戦した。
生徒たちは、2人ずつ組んだり、大きな輪になったりしながら、おしなご遊びを楽しんだ。クラス代表の男子生徒(16)は「小さい頃、おばあちゃんに教えてもらったが、ここまでいろんな遊びをやったのは初めて。実際やってみると体も動かすので運動に適している。すごく楽しい」と感想。
篠田さんは「手作りのお手玉で遊んで、世界に宣伝してほしい」と話していた。