飯田市鼎名古熊の県立下伊那農業高校の文化祭「稲丘祭(とうきゅうさい)」が3、4日に開かれ、一般公開の3日には住民ら多数が詰め掛け、農作物販売などに長蛇の列をつくった。「彩~描き輝け・それぞれの色」のテーマ通り、展示発表では農業高校ならではの特色を発信した。
今回で63回を数える恒例行事。午前9時半の開場時には500人余が列をつくり、開始と同時に学校産の野菜やブドウ、ナシなどの果物、花き、生徒たちが加工したジャムやケチャップなどを買い求め、多くが午前のうちに売り切れた。
「来場者をもてなそう」と、クラスや各班による多彩な模擬店が並んだのもことしの特徴で、うどんやパンケーキ、チュロスなどが家族連れを喜ばせた。
学科展では農業機械、食品化学、園芸クリエイト、アグリサービスの各科が特色ある研究成果を展示・発表。ピザ作りや寄せ植えなどの体験講座も人気だった。
生徒間交流による福島県相馬農業高校の農産物販売や、料理コンテストの展示も。東海大会で金賞を受賞した吹奏楽班や、演劇班による発表もあった。
実行委員長で園芸クリエイト科3年の藤澤満里奈さん(17)は「学科や班ごとにそれぞれの色を発揮できた。頑張って育てた農作物を多くの方に買っていただき、本当にうれしい」と話していた。