下農高授業で煎茶道講習 自分たちで作った茶でお点前

学校・教育

[ 2015年 10月 3日 土曜日 12時30分 ]

 飯田市鼎名古熊の下伊那農業高校食品化学科の3年生が1日、同校の茶室で煎茶道の講習を受けた。自分たちで作ったお茶でお点前を習った生徒たちは、同校ならではの食品製造と総合実習の授業に真剣に取り組んだ。

 食品化学科では、1986年(昭和61)の設立当初から茶の栽培、加工、利用を目玉に一貫した授業を行っている。茶の樹は当初、近所の農家の茶畑を利用させてもらったり、阿南にある茶畑の茶摘みに行っていたが、その後、校内の圃場に茶畑を作った。茶畑は借地のため現在の場所に4年前に移転し、昨年から収穫を再開している。

 煎茶道も当初は同窓会館で学んでいたが、1990年(平成2)に学校創立70周年を記念して茶室ができてからはずっと利用している。講師の熊谷光廣さんは、同校食品化学科の教員として当初から製茶機や茶室などの整備を計画し、生徒たちの実習指導に当たってきた。退職後も抹茶で課題研究の授業や茶道班の講師として指導に当たっている。

 煎茶道の講師は現在、熊谷さんとともに田中勝子さんが務める。同校の事務職員を務めたこともある田中さんは、方円流煎茶道講師として上郷公民館で煎茶クラブの指導も行っている。

 この日の講習では、最初に熊谷さんからあいさつの仕方をはじめ、800年以上前の鎌倉時代に栄西が中国から伝えたとされる茶の歴史、茶道には500年ぐらい前に千利休によって完成された抹茶道(茶の湯)と、江戸時代中期に売茶翁によって形式がつくられた煎茶道があることなどを学んだ。

 続いて、田中さんから方円流煎茶道の一番簡単なお点前について一通り手ほどきを受けた。田中さんは「お茶の味を決めるのは、水、湯かげん、茶葉、間合い」と説明し、茶道具も紹介。17人を4つのグループに分け、お客とお点前する人を決めて指導した。お菓子(まんじゅう)は、熊谷さんがレシピを考案し、鼎中平の菓子店「松やぎ」に依頼し製造してもらったという。

 生徒たちは慣れない正座に苦労しながらも真剣な様子。「足がしべれた」という女子生徒の一人は「初めての体験でお茶が苦かったが、大人になってから役立ちそう」と感想。担当の教諭は「いつもやかましくて静寂と程遠い生徒たちがかしこまっていたのは、講師のしぐさを見ていて感じるところがあったのでは」と話していた。

  

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