松川町の松川中学校は2、3の両日、町内計26事業所を招いて「しごと未来フェア」を開催した。2年生113人が町内の企業や団体の取り組み、消防団や映画「実りゆく」など町づくりの活動を学んだ。
昨年度は高森と松川両町の共同事業として実施。本年度は下伊那北部地域連携による開催を企画したが、新型コロナウイルスの影響で中止になった。
夏休みの職場体験も実施できなかったことから、感染防止策をとりながら開催できる形を模索。学校運営委員会地域コーディネーターの名子晃さんの働きかけにより、多くの事業所が参加を申し出て2日間に分けて開いた。
体育館内には観光農園や製造業、商店、建築業者、医療機関などのブースが並んだ。仕事内容の紹介だけでなく、体験の提供もあり、生徒たちは興味ある分野を選びながら2日間で計8カ所を巡った。
2年の男子生徒(13)は「地元にこんなに立派な企業があるなんて知らなかった」。女子生徒の一人(同)は「いろいろな方の話が聞けて自分の世界が広がった」と話した。
今回は、営利活動を行わない町消防団や町を舞台にした映画「実りゆく」で地域を盛り上げようとする住民グループなども参加した。
地域コーディネーターの名子さんは「職業的な自立とともに社会的な自立もキャリア教育の目標の一つ。地域づくりに携わる方たちと接し自分がどう地域に関わり、どう生きがいを持っていくかを感じてもらえたら」と話していた。
◎写真説明:松川中での「しごと未来フェア」