飯田市南信濃の和田小学校(大池満校長、児童数28人)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休校が続く中、子どもたちの生活や学習を支援しようと、28日から平日の毎朝、スマートフォンやタブレットを使ったオンラインミーティングを導入する。教諭とクラスの全児童が顔を見合わせ会話を交わすことで、安心感や一体感を生み出す狙い。
休校中の過ごし方は、学校での見守りに参加したり家庭で過ごしたりと、児童によって異なることで、20日の登校日には「私だけ学校に来ていない」など、不安を口にする児童があったという。同校では、クラス全員で顔を合わせる時間の必要性を痛感。「担任を含め、何らかの形でつながりをつくるべき」と、オンライン学活の検討を開始した。
各家庭の情報機器や通信環境を調査し、PTAや公民館などの協力を得る中で、全児童が参加できることを確認。24日には学年ごと時間をずらして接続テストを行い、実際に児童らが画面上に集合した。
オンライン学習プロジェクトの中心を担う田中俊哉教諭は接続テストを終え、「ほぼ問題なく運用していくことができそう」と手応えを得るとともに、「何より子どもたちの楽しそうな笑顔を見ることができうれしい」と喜んだ。
この他、「家庭学習になかなか心を向けることができない」という児童の声を受け、授業の動画配信にも取り組む。「教科書に沿って新学年の学習を進める」方針のもと授業動画を撮影し、メールにURLを貼付して配信。動画の中で課題を提出し、朝のオンライン学活で成果を確認することなども見据える。
◎写真説明:画面上に集合する児童ら