千栄小で「青い目の人形」の話

学校・教育

[ 2019年 3月 9日 土曜日 14時06分 ]

 今から100年ほど前にアメリカから日本に贈られた「青い目の人形」を、現在も自宅で保管している飯田市千栄の農業、林完治さん(65)が8日、千栄小学校を訪れ、人形を子どもたちに公開した。

 同校では、4年生が社会科の授業の一環として、日米両国が親善を目的に贈り合った人形について学ぶ。「千栄地区にも人形が残っている」と地域住民から情報提供があり、子どもたちに実物を見てもらおうと学校側が林さんに依頼した。今回は人形について学習済みの4~6年生13人が、林さんから人形が伝わった由来などを聞いた。

 青い目の人形は1927(昭和2)年、米国から日本に両国間の友好の証として贈られた。約1万2000体が全国各地の幼稚園や小学校などに配られたが、第二次世界大戦中、米国を敵視する風潮の下で多くが処分されてしまった。県内には29体が現存し、うち4体が飯田下伊那地域にある。

 林さんが保管するのは、大叔母である故・松本昌子さんから、戦時中に預かった人形。27年、日本人形を米国へ贈る式典で、日本の児童代表としてあいさつした松本さんに対し、米国側がプレゼントしたものだという。

 松本さんは44(同19)年、旧満州へ渡る際に、夫の実家である林家に人形を預けたが、日本に帰ることなくこの世を去った。以来、同家では松本さんの形見として大切に保管している。

 この日、初めて人形を見た児童たちは興味津々。4年生の関澤みちるさん(10)は「教科書で写真を見たときは少し不気味に感じたが、実物は可愛い」、清水柚那さん(同)は「教科書にも載るようなものが千栄にあると知ってびっくりした」とそれぞれ話した。

 林さんは「戦時下で多くが壊され、元の持ち主も満州で亡くなった。人形を通じて戦争の悲惨さと平和の大切さを感じ取ってくれれば」と話していた。

◎写真説明:人形を間近で鑑賞する児童たち

  

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