2001(平成13)年和田小学校(飯田市南信濃)卒の卒業生たちが14日、学校の敷地内に埋めたタイムカプセルの開封作業を行い、思い出が詰まった品々を取り出した。自分や家族からの手紙を受け取り、感激。旧交を温め、12年前に思いを馳せた。
卒業を記念し、学校の敷地内に埋めたのが12年前の3月。えとが1周し、約束の時を迎えたため、12人の卒業生のうち9人が思い出の学び舎に集まった。
自分たちの名前を記したタイルをはがし、コンクリートをうがつと、中には懐かしい品々が。「希望の朝」などを記した6年生の時の書初めや、自分、家族からの手紙の他、カードゲームやマリモまで、当時の大切だったものが次々と出てきた。
中には「二十歳になったら飲んでほしい」と両親が入れたお酒やお金もみつかり、感激させた。
出生からの記録をつづった手紙や指輪を母親から受け取った女性(23)は「きれいに残っていて驚いた。お母さんからの手紙に感動させられた」と語った。
日頃からSNSなどを使って交流をしているという12人。南信濃に残っている人は2人で、他は飯田市や県内外に散らばっている。
上村小学校に勤めている女性(24)が調整役を務めた。「12年が過ぎてみんな大人になったが、やっぱり残っているものは同じ。当時の気持ちに戻れた気がした」と話していた。
タイムカプセルを埋めた敷地は、同じ巳年の24年前の卒業生たちから引き継いだ。参加者たちは、来年3月に卒業する児童たちが使ってくれればと願っていた。