阿南町立大下条小学校2年生は19日、参観日にあわせ、ペットボトルを材料に親子で制作したボートをプールに浮かべた。予想以上に頑丈なボートになり、クラス19人全員が乗っても沈まないほど。訪れた保護者たちも子どもたちの挑戦に目を細めていた。
同学年は児童の発案でペットボトルでのボート作りを計画。大量に2リットルペットボトルが必要なことから、ポスターを制作し全校から募ったほか、商店などに掲示して町内全域から協力を募った。新野の千石平ロードレースの給水所で使った空のペットボトルも提供されたという。
集まったペットボトルは400個余り。児童たちは2―4個ずつまとめてブロックを作り、親子のレクレーションを利用して保護者と一緒にボートの形に仕上げた。大きさは幅1・5メートル、長さ3メートルほど。手作りのオールやフライパンのいかり、帆などを加えて完成させた。
児童たちはボートがプールに浮かぶと歓声を上げて大喜び。6―8人ずつ乗り込んで「前へ進め」「右に曲がれ」などと合図に合わせてオールをこぎ、プールを一周。どのくらい人が乗れるか試したところ、19人のクラス全員が乗っても大丈夫だった。
保護者代表の女性は「子どもたちが一生懸命ペットボトルを集めていた。つくりが心配だったけどこんなにしっかりできるなんて」と驚いた様子。同校の教頭は「児童が自分たちで目標を掲げ、全校や町内、保護者へ協力の輪を広げて実現させた。舟をつくることを通じていろんな学びがあった」と話していた。