天龍村立天龍小学校のみどりの少年団を構成する高学年生13人が8日、5月に村に飛来してくる渡り鳥ブッポウソウの巣箱づくりを行った。手作りで14個を作ったほか、これまでの巣箱を修繕した。11日に天竜川に架かる橋や山林などに設置し、営巣、繁殖を手助けする。
東南アジアから渡ってくるブッポウソウの保護を目的に、1998年から毎年行っている。ことしもみどりの少年団の活動の一環として、4―6年生が作業をした。
作ったのは、直径10センチの巣穴が開いた43センチ×20センチ×20センチの巣箱。児童たちは学年混合の3人ずつのグループに分かれて作業を重ねた。
協力している飯伊森林組合、県下伊那地方事務所、村の職員らから手ほどきを受け、6枚の板を組み合わせてくぎを打ったり、穴にロープを通したり。初めて作業する4年生が戸惑う場面も見られたが、経験のある6年生たちがアドバイスし、協力しながら3時間ほどでそれぞれ完成させた。
児童らは「くぎを打つのがすごく難しかった。ブッポウソウが住んでくれたらうれしい」「みんなで協力し合って完成することができて良かった」と話した。
指導に当たった飯伊森林組合の男性(55)は「大人にとっても難しい作業だが、親鳥がひなを育てて受け継いでいるブッポウソウのように、経験者が下級生を教える形でスムーズに進めることができた」と評価していた。
ブッポウソウは村の村鳥で、県の特別天然記念物にも指定されている希少種。例年、5月上旬に村に渡り、子どもたちが作った巣で営巣している。
金緑色に輝く姿が特徴で、生徒たちは毎年、飛来した直後から観察を行っている。