阿南高校(浅井真也校長)は2日、第70回卒業証書授与式を同校体育館で開いた。在校生や保護者、来賓らが見守る中、卒業生64人は卒業証書を手に、進学や就職とそれぞれ異なる進路に向け、3年間の学校生活を糧とし、自信と誇りを持って踏み出す決意を新たにした。
会場が温かな拍手に包まれる中入場した卒業生らは、一様に晴れやかな表情。校歌斉唱では高らかに歌い上げながら、授業や部活動、クラスマッチに文化祭と、友人らと過ごした日々に思いを巡らせた。
式辞で浅井校長は、はなむけの言葉に「恩送り」を贈った。恩を受けた人に返すだけではなく、見返りを求めず、慈しみや愛情を持って他者に接することが「恩送り」と話し、「家族や友人、地域の人らから受けた愛情や親切、思いやりを振り返り、今度は自分が発信源となり、世界や次世代に善意を広げてほしい」と語りかけた。
卒業生代表として答辞を述べた男子生徒は「勉強のみならずたくさんの経験が人としての礎をつくってくれた」と3年間を振り返り、学校生活を支えた教職員をはじめ友人や先輩、後輩、家族らに感謝。「今後大きな壁にぶつかることがあるかもしれないが、学校での学びを誇りに、力強く乗り越えていきたい」と決意を語った。
飯田下伊那地域ではこの日、阿南、松川、飯田女子高校で卒業式が行われた。3日に飯田、4日にOIDE長姫と風越、6日に阿智と下農で開かれる。
◎写真説明:卒業証書を受け取る卒業生