飯田市丸山小学校の4年生76人が9日、社会見学で松本・塩尻・諏訪市方面を訪れた。旅行会社によると、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、飯田下伊那地域で大口の社会見学が行われるのはこれが初めてという。
同校の4年生は当初、長野市方面を訪れる予定だったが、県庁が本年度の社会見学は受け入れない方針を固めたことから計画を変更。松本城と信州まつもと空港、みそ蔵を見学し、諏訪湖で遊覧船に乗るコースとした。
教職員は他校と連絡を取り合うなどして情報収集にあたりつつ、コロナ禍で安全に移動、見学する方法を検討。総合的な判断により催行を決めた。
松本城は入場者数を制限し、食事会場は席を真向かいにしないなど、コロナ対策を講じて対応した。
同行した栁瀬賢司校長は出発式で、一番楽しみにしている目的地について挙手を求めると「話を良く聞き、あいさつをし、仲良く―をみんなの約束事にしよう」と呼び掛けた。
児童は1人ずつ検温、手指消毒をしてからクラスごと大型バスに乗り込むと、見送りの教職員に笑顔で手を振って学校を出発した。
市教育委員会によると、市内小中学校が本年度計画した社会見学、修学旅行はこれまで全て延期になっており、市内小学校の社会見学は、8日に松本方面に出向いた龍江小4年生に続いて2件目。
県は7日、県内の学校が行う修学旅行の訪問先を県内に変更するよう、促す方針を示した。
◎写真説明:検温、消毒してバスに乗る丸山小の4年生