広島の瀬木さんを講師に松川中で平和学習会

学校・教育

[ 2010年 2月 4日 木曜日 8時49分 ]

 松川中学校で2日、平和学習会が開かれた。太平洋戦争で被爆した広島市の瀬木正孝さん(75)が昨年に続いて訪れ「廃墟の町を彷徨って」と題し講演した。

 平和学習会は2年生178人が対象。4月15―17日に修学旅行で広島市を訪れるのを前に被爆者の体験談を通して当時の状況を知り、平和学習のきっかけにした。

 広島に原爆が投下された1945(昭和20)年8月、瀬木さんは疎開先から自宅に戻っていたところ被爆した。「天地を引き裂くような光と強烈な音が走った」と振り返る瀬木さん。自宅は爆心地からおよそ1・5キロで、気が付くと10メートルほど飛ばされていた。

 記憶に強く刻まれているのが、放射熱によって肌がただれた状態で立っている母の姿だった。そんな状態でありながら、崩れた家から娘を抱え出す姿は「母の強さを感じた瞬間でした」。

 市の中心部は見渡せるぐらいに焼き尽くされ、しばらくすると油臭い砂混じりの雨が体を打ちつけたという。放射能を含んだ、いわゆる「黒い雨」。その日の夜は町が燃える炎で「広島の夜空は赤かった」とつぶさに語った。

 頭部に傷を負っていたものの翌日から、行方が分からなくなっていた父を探しに焼け野原をひたすら歩いた。死体をまたぎ、人骨を蹴飛ばしながらも、おにぎりだけは平気で食べられたという経験から「戦争というものは人間の心と精神を破壊する。それが戦争の怖さ」と訴えた。

 最後に「この平和な日本でも被爆者がいたということを覚えておいてほしい」と呼び掛ける瀬木さん。「優しい心と思いやる気持ちを持って人に接すること。そのことが恒久的な平和へとつながると思う。胸に留めておいて下さい」と語り掛けた。

  

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