飯田市東和町の矢島建築(矢嶋正康社長)は24日、飯田技術専門校の生徒4人を受け入れ、高森町山吹の住宅建設現場で木造建築の研修を行った。生徒らは、家の骨組みとなる柱の組み立て作業に参加。匠の技を目の当たりにし、目指す大工の仕事に一層の興味をかき立てられていた。
飯田技専校の指導員と話をする中で、現場での研修機会がないことを知った矢嶋社長。同社でも同校出身の若手2人が働くなどの縁もあり、研修の受け入れを決めた。
矢嶋社長は「木造建築の技術者は減少傾向にあり、40~50代後半の人が多くを占めているのが現状。20年後、30年後には、さらに深刻な状況になってしまう」と危惧。「現場での研修を通じ、大工の仕事の魅力を身をもって感じてもらうことができれば。若い2人の社員も、生徒への指導を通じて自分の仕事をあらためて見直し、ステップアップにつながれば」と期待を込める。
同校の指導員は「学校ではできない体験なので、非常にありがたい。貴重な体験という意識を持ち、さまざまなことを積極的に覚えてきてほしい」と話した。