新型インフルで下伊那農高の文化祭・一般公開中止へ

学校・教育

[ 2009年 11月 4日 水曜日 8時05分 ]

 飯田市鼎名古熊の下伊那農業高校(斎藤秀雄校長)は県内で新型インフルエンザが流行していることを受け、7、8の両日に予定していた第55回文化祭「稲丘祭」の一般公開を中止にする。文化祭は校内祭に切り替えて実施。例年人気を集めている農産物や加工品の販売は14日に鼎公民館で開くイベント内で行う。当初は落胆を隠せなかった生徒たちだが、気持ちを切り替え、校内祭の成功を目指している。

 ことしの一般公開は昨年の1日間から2日間に拡大して行う予定だった。農産物や加工品の販売のほか、各種発表や学科・クラブ展の中では、農場での収穫体験や家畜とのふれあい体験など、地域住民との様々な交流企画を練っていたという。

 しかし、県内で新型インフルの感染が広がり、県は10月28日に注意報を発令。同校は各地で集会やイベントを自粛して警戒を強めている状況を踏まえ、一般公開の中止を決めた。

 斎藤校長は「生徒たちは地域の皆さんとの交流を大切に、楽しみにして準備を進めてきた。その心情に配慮し慎重に検討したものの、生徒たちの健康を最優先に考え、中止という苦渋の決断をした」との胸中を明かし「地域の方々にも誠に申し訳ないが、ご理解願いたい」と話している。

 稲丘祭実行委員会の生徒らには先月28日に一般公開中止の方針が顧問から伝えられた。「半年にわたり準備を進めてきたのでショックで信じられなかった。学校側の事情は理解できるし、誰のせいでもないから、やり切れない思いが募った」と実行委員長の新田まりさん(17)。その場で委員15人ほどが泣き崩れたという。

 「2日間ぐらいは心に穴が開いていた」という新田さんだが、救ったのは周囲の励まし。「いつまでも実行委員長である私が沈んでいてはいけない」と奮起し、校内祭へと気持ちを切り替えた。

 一般公開の中止に伴い、校内祭では生徒向けの企画を充実させる。当初予定の「ミス・ミスター下農」などの校内コンテストに加え、未成年の主張や「カメラに向かってごめんなさい」などの新企画の考案や準備を急ピッチで進めている。

 「地域の皆さんと一緒に楽しむことができない分、生徒同士がさらに力を合わせて祭りを盛り上げたい。3年生にとっては最後の文化祭。大いに楽しまなくては」。笑顔を取り戻した新田さんは意気込みを力強く話した。

 毎年好評の農産物販売については、代替として、14日に鼎公民館で開かれる「ふるさと鼎ふれあい広場・文化祭」に出品。正午から午後4時ごろまで▽もち米▽セロリ▽ネギ▽大根▽サトイモ▽カボチャ▽小豆▽みそ▽トマトジュース▽イチゴジャム▽リンゴジャム―の販売を予定している。

  

関連の注目記事

powered by weblio