飯田市立旭ケ丘中学校芸術部は5日、同市中村の中央道253キロポスト下のボックスカルバート(トンネル)で壁画の制作を始めた。11日まで6日間かけ、飯田の四季をイメージした作品を描く。
同所は付近の児童生徒の通学路。電灯がなく薄暗いことから、生徒の明るい絵を描くことで落書き防止や作品発表の機会にしてもらおうとネクスコ中日本の提案で始まった。伊賀良小学校でも飯田インターチェンジ下の通学路に壁画を描く予定だ。
同部の3年生は文化祭へ向けた制作のため、中村のトンネル壁画は1~2年生が担当。トンネル内に縦1・5メートル、長さ9メートルの壁画4枚を描いており、それぞれ飯田市の春夏秋冬をモチーフにしている。
生徒たちは季節ごと4つのグループに分かれて7月ごろから図案を検討。四季の花々とともに、桜や半生菓子、天竜川、花火など飯田を代表する名物を盛り込んだ。
作品は、いずれも水色やピンクなど明るい基調の色を使い、全体的に華やかなイメージに。投光機や交通整理などでネクスコ中日本の協力を得ながら、生徒たちは、はけやローラーを手に黙々と壁画に向かっていた。
同校2年の女子生徒は「こんなに大きなものを描いたことがないし、いろんな人に見られる作品なので緊張する。トンネルの中は暗いので、皆が明るくなる絵にしたい」と話していた。