品評会に出展された多彩なカーネーションを用いたフラワーアレンジメント講座が3日、飯田市立松尾小学校と松尾公民館で開かれ、児童や高校生らが花々の魅力を体感した。同校では6年4組の児童34人がフラワーバスケットを制作。同館では下伊那農業高校園芸クリエイト科で草花を専攻する3年生11人がパーティー用の大作を仕上げ、市内の病院や福祉施設へ寄贈した。
生産量が日本一という県内産のカーネーションを通じて花に親しんでもらおうと、南信ハウスカーネーション組合飯田地区(小林郁夫代表)が企画し、先月30日に市内であった同組合の第41回品評会に出展されたカーネーション約2000本を提供。講師は飯田生花商組合(伊藤篤組合長)の組合員らが務めた。
児童たちは、伊藤組合長の実演や「贈りたい相手のことを思い浮かべて制作してみて」「自分がきれいと思える作品にしよう」などの助言を受けてから制作開始。ドン・ペドロ、クレオス、シルクロード、スターチェリーなどなど、多様な形状や色彩のカーネーションを適当な長さに切り、円形のバスケットに飾り付けていった。
生花店で働くのが夢という女子児童(11)は「自分で色や種類の組み合わせを考えながら生けるのが楽しい」とにっこり。おばあちゃんに贈るという男子児童(12)も「あまり花には興味がなかったけれど、これは、はまる。初めてにしては上出来」と笑顔で話した。
黙々と取り組む児童たちを見守った小林代表は「フラワーアレンジメントを楽しみながら花々の魅力を実感し、将来にわたって大いに利用してもらえるとうれしい。持ち帰った家庭内でも、ぜひ広めてほしい」と期待していた。