昨年8月に松川町の松川北小学校の元教諭が薬事法違反などの容疑で逮捕されたのを受け、町教育委員会は16日、新任の教職員を対象にした研修会を町役場で開いた。再発防止に向けた初の試み。参加者は高坂敏昭教育長の講話に耳を傾けた。
研修会は町教委が事件を受けて策定した「松川町の教職員としての自覚を高める行動計画」の一環。
対象は今月から町内の小中学校と保育園に赴任した教諭や保育士、栄養士、調理員などで、4小中学校と2保育園から計30人が出席した。高坂教育長は自身の教諭としての体験を 振り返りながら講話し、町教委が掲げる重点目標や昨年度の主な取り組みを示した。
参加した中央小の男性講師(26)は「松川町にある学校が地域にどれだけ支えられているかがよく分かった」と話した。
今秋には町教委が小中学校に出向き、全ての教職員の悩みなどを聞く懇談会を開く予定。高坂教育長は取材に、町立学校の教職員としての意識が薄いと指摘し「町の教職員としての自覚を持ち、顔見知りになった町民との連携によって子どもたちの成長のために力を尽くしてほしい」と話した。事件については「忘れてはならないこと。不祥事のないようにしていく」とした。